
イギリスボーディングスクールの年間費用は?全寮制の学費について
この記事では、イギリス現地のボーディングスクール(全寮制)に通う際にかかる費用、そしてその内訳についてまとめています。イギリス現地ボーディングスクールへ通うメリットについても紹介しています。
イギリスのボーディングスクールに通うには年間1000万円が必要?
イギリスのボーディングスクール(私立)にかかる費用は、1人当たり年間£30,000〜£50,000で、日本円で約600万円〜1000万円です。(2025年現在の為替レート£1=195円による)
また、ロンドンなどの都市部にある学校の場合、寮費や生活費がより高くなります。
ボーディングにかかる費用はすべて込みの学費
学校に支払う費用は、基本的に授業料・寮費・食費などすべて込みの費用となっています。では細かく見ていきましょう。
イギリスボーディングスクールの学費
まずはボーディングスクールの学費に含まれる費用を見ていきます。
ボーディングスクールの授業料
イギリスボーディングスクールの授業料は小学生の部、中学生の部(GCSE)、高校生の部(A-Level)によって違います。
支払いは基本的に学期ごと(1年に3学期)の請求が基本となっており、それぞれ以下のような学費相場となっています。(2025年現在の為替レート£1=195円による)
イギリスボーディングスクールの授業料 |
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小学生の部:学期ごとに£8,500〜となっており、平均年間学費は£27,960(日本円で約545万円) |
中学生の部(GCSE):学期ごとに£12,000〜となっており、平均年間学費は£38,361(日本円で約750万円) |
高校生の部(A-Level):学期ごとに£14,000〜となっており、平均年間学費は£41,028(日本円で約800万円) |
一般的に、小学生の部は12歳まで、中学生の部は15〜16歳まで、高校生の部は17歳〜18歳の大学入学までとなっています。小学生の部をプレップスクール、中学生・高校生の部をシニアスクールと呼びます。留学生にとってメジャーな入学のタイミングは中学(シニアスクール)からとなっています。
ボーディングスクールの寮費、食費
一般的に、ボーディングスクールの寮費と食費は上記で紹介した授業料に既に含まれて提示されるため、その実際的な内訳ははっきりとしていません。
ただ、通学生も受け入れているボーディングスクールでは通学生との差額が年間約£13,000〜£15,000(日本円で約250万円〜300万円)であるため、そこから大体の寮費・食費がわかります。それには1日3食に加えて、アフターヌーンティーとお菓子・果物なども含まれることがあります。
一般的に、小学生の部では学校が生活面のことをしっかりと管理し、寮では大部屋で生活することが多いです。学年が上がるにつれ生徒の自由度が増していき、シニアスクールでは少人数の部屋や1人部屋が与えられるようになります。いずれにしても、起床就寝時間、食事の時間は厳しく決められた生活となります。
その他にかかる費用
学費以外に必要な費用は以下の通りです。
イギリスへの渡航費用(ホリデーシーズン中の帰国分を含む)
9月始まりの学校に合わせて8月に渡航する場合、
ロンドン〜東京、片道に必要な航空券は約15万〜25万円です。
ロンドン〜関西、片道に必要な航空券は約15万〜20万円です。
また、ホリデーシーズン中、例えば12月〜1月に帰国する場合、
ロンドン〜東京、往復に必要な航空券は約15万〜30万円です。
ロンドン〜関西、往復に必要な航空券は約15万〜30万円です。
Child Student Visa申請費用
ボーディングスクールに通う場合、Child Student Visa(子ども用学生ビザ)が必要になります。
2025年現在、18歳未満の学生が申請するChild Student Visaの申請費用は£524(約10万円)です。参照:学生ビザについて(イギリス政府サイト)
また、学生ビザ申請をする際にImmigration Health Surcharge(IHS)費用も支払う必要があります。これは、イギリスの公共医療サービス(NHS)を利用するための費用であり、滞在期間が6ヶ月以上の場合、ビザ申請時に支払う必要があります。IHSの費用は年間£776(約15万円)必要です。参照:IHS費用について(イギリス政府サイト)
まとめると、学生ビザ申請時に必要な費用は以下の通りです。
学生ビザ申請時に必要な費用
ビザ申請費用£524(約10万円)+公共医療費用£776(約15万円)× 滞在年数
例えば2年間学生ビザで滞在する場合、£524 +£776×2(£1,552)=£2,076(約40万円)必要となります。
海外旅行保険費
上記、ビザ申請時に申し込むIHSによってイギリス国内 の医療サービスはイギリス人同様に受けることができるようになりますが、これに追加で日本の海外旅行保険を申し込む方も多いです。海外旅行保険については、クレジットカードに自動付帯してくる場合もあります。
日本の海外旅行保険費用 年間約20〜25万円
イギリスガーディアン費
イギリスでは16歳未満の学生はガーディアン(イギリス国内に滞在する後見人)を持つ必要があり、ほとんどのボーディングスクールでは、学校を卒業するタイミングまでずっとガーディアンが必要となります。また、ガーディアンの情報は、ビザ申請時にも必要となります。
ガーディアンは、25歳以上の人でフルタイムの学生ではないことが条件となっています。親戚や信用できる知人がイギリス国内に住んでいる場合はその人にガーディアンになってもらうように頼むこともできますが、そうではない場合、イギリス国内のガーディアンエージェンシーにお金を払ってガーディアンの責任を持ってもらう必要があります。
一般的に、年間にかかるガーディアン費用は£2,000〜£3,500(約40万円〜70万円)となっています。(2025年現在の為替レート£1=195円による)
寮外滞在のための宿泊費
ボーディングスクールではターム終了後は寮が閉まるので、ほとんどの生徒が一時帰国します。ですが、もし現地にそのまま残る場合は別で滞在費が必要になります。
ガーディアン宅の宿泊費は、一泊あたり£40〜(約7800円〜)となっており、ロンドンなど都市部となるとより高くなる傾向にあります。
制服代や学校にかかるその他出費
イギリスのボーディングスクールでは、日本の中学・高校のように制服を着用します。小学生の部でも制服は必要です。一般的に制服代は1セットで平均£600(約12万円)となっています。これで体操服や夏服、冬服など一式揃えることになります。それぞれ、子供の成長とともに新調していくことになります。
また、その他の出費として「留学生用英語レッスン費用」「音楽などの個人レッスン費用」「小旅行費用」など、それぞれ必要になる場合もあります。
2025年からVATがかかる?|イギリス
2025年1月より、イギリス私立学校の学費に20%のVAT(付加価値税)がかかるようになりました。英国政府による国の教育予算を増やすことを目的とした課税です。ボーディングスクールのほとんどは私立学校となっているため、多くのボーディングスクールに影響がでることになります。
現地の私立学校はVAT20%課税分を全額保護者負担としているところがほとんどで、それはつまり学費がそのまま20%上がることを意味します。中には、学費に直接的な影響が出ないように配慮する学校もありますが、少数派となっています。
また、負担は保護者だけに限らず、小規模の私立学校などはこの課税によって生徒がより集まりにくくなり、そのまま閉校するケースも起こっています。
ボーディングスクール年間費用まとめ
イギリスのボーディングスクールでは、1人当たり年間£30,000〜£60,000で、日本円で約600万円〜1000万円かかります。改めて、高い費用が必要であることが分かりました。
イギリスボーディングスクール年間費用まとめ
学費は寮費・食費込みで約550万円〜800万円
その他に渡航費やビザ申請費、海外保険料、ガーディアン費、制服費、個人レッスン代などで、おおよそ100〜200万円
しかしながら、この高い費用以上に得られるメリットも多いのがイギリスのボーディングスクールの特徴です。
イギリスボーディングスクールのメリット
全寮制であるからこその利点、イギリス現地の学校へ幼い頃から通うことのメリットは沢山あります。
イギリスボーディングスクールのメリット
世界中で通用する学歴、GCSEやA-Levelといった資格を得ることができる
学年の早い段階から英語「で」学ぶことに慣れることができる
イギリスの大学を含む海外の大学への道が開ける
通学するタイプの留学よりも、子供の生活全般を学校に管理してもらえる
寮生活の中で、子供に規律ある生活習慣の習得を促すことができる
長い寮生活の中で、将来にも続く濃い人間関係を構築することを目指すことができる
GCSEやA-Level、イギリス式教育についてはこちら
イギリスボーディングスクールにご興味のある方はご相談を
どんな教育課程の学校へいきたいのか、どんな将来の進路を考えているのか、ご自身とお子さんにとってのベストを一緒に考えていきましょう。また、イギリス現地のボーディングスクールに限らず、日本国内の海外ボーディングスクールにご興味がある場合も「新しい時代の留学」へご相談ください。
「新しい時代の留学」は一人一人にとってベストな留学を見つけるお手伝いをしています。