• カナダ留学
最終更新日:

カナダでの保険加入について|ワーホリ、Co-op留学、語学留学

カナダへ留学・ワーホリを予定されている方の中には、海外旅行保険の加入について悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。本記事では、海外旅行保険の加入を検討する上で知っておきたい、カナダの医療事情と日本との違いについて簡単に説明いたします。

  1. 目次

  2. カナダの医療事情

  3. カナダでの医療費

  4. カナダの海外旅行保険の加入は必要?

  5. - 保険の期間とビザの期間

  6. - 加入する保険の条件

  7. - 短期留学|6ヶ月未満の語学留学

  8. - 長期留学|ワーホリ、Co-opなど

  9. 海外保険を選ぶときのポイント

  10. - カナダの海外保険料は安い?

  11. - 補償内容

  12. - キャッシュレス・メディカルサービスの確認

  13. 留学保険のおすすめ保険会社

  14. まとめ

新しい時代の留学では、ご自身のプランにそってLINEでかんたんにお見積りをすることができます。また、ご相談・お困りごともお気軽にご質問ください。

カナダの医療事情

カナダは「国民皆保険制度」を採用し、各州で独自に「メディケア」とよばれる健康保険制度を運営しています。メディケアでは、基本的に医療費は無料です。(歯科、処方薬等を除く)

留学やワーホリで滞在する方が現地の健康保険に加入できるかどうかは、各州の規定によって異なります。

初診は家庭医・ウォークインクリニックヘ

カナダで医療機関を受診する場合、まず初めに家庭医(かかりつけ医)を受診します。留学生等で家庭医がなければウォークインクリニックを受診します。そして、内科医、整形外科医といった専門医を受診する必要がある場合は、家庭医もしくはウォークインクリニックの出す紹介状を持って専門医を受診します。日本のように初診から専門医を受診することはできません。

家庭医を受診するには予約が必要ですが、すぐに予約が取れるわけではなく、1〜2週間待たされることもあります。

また、ウォークインクリニックは名前の通り飛び込みで受診できますが、数時間待たされることも珍しくありません。

専門医の待ち時間

家庭医やウォークインクリニックから紹介状をもらい専門医を受診できるまで、そして実際に治療を受けるまで、相当な期間待たされることもあります。

以下は2021年に専門医を受診できるまでどれだけかかったかを示すグラフです。濃い緑の部分は家庭医を受診してから専門医を受診するまでの期間を示します。薄い緑の部分は、専門医を受診してから実際に治療を受けるまでの時間を示します。(単位はどちらも週)

バンクーバーがあるBC州(ブリティッシュ・コロンビア)では専門医の受診まで12.3週、その後実際に治療を受けるまで13.9週となっており、合計26.2週(約6ヶ月)です。

出所:Fraser Institute  「Waiting Your Turn」Wait Times for Health Care in Canada, 2021 Report

すぐに専門医を受診できる日本とは大きな違いです。

プライベートクリニックでの受診

このような背景から、民間のプライベートクリニックの開業が増えてきました。健康保険は使うことができないものの、病院での長い順番待ちをスキップして受診できるのは大きなメリットです。海外旅行保険に加入している場合、プライベートクリニックでの受診も補償の対象となるので安心です。

救急外来(Emargency Room:ER)の受診

急な事故やケガなど重症の場合は、ERで受診できるので安心です。しかし、トリアージが徹底しているため、今すぐ治療を開始しなくてよいと判断されると後回しにされ、待ち時間が長くなります。

カナダでの医療費

バンクーバーでの医療費の目安です。

出所:東京海上日動「世界の医療と安全」

公立病院の部屋代(1日当たり)

個室:約290,000円〜610,000円
一般病棟:約265,000円〜585,000円
I.C.U/C.C.U:約666,000円〜1,120,000円

※薬代、X線代、検査費、医師費用を除く

虫垂炎の手術費

公立病院:約779,000円〜1,025,000円
私立病院:約934,800円〜1,332,500円

※麻酔費を除く

カナダから日本への移送費

約4,961,000円(ストレッチャー費用、定期便利用、付き添い医師1名、看護師1名)

※利用する航空会社、時期により異なる

カナダはウィンタースポーツが盛んですが、スキー中に骨折し日本へ移送となるとかなり高額です。

カナダの海外旅行保険の加入は必要?

短期留学|6ヶ月未満の語学留学

各州が運営する健康保険に加入できるのは、6ヶ月以上または12ヶ月以上の有効な学生ビザの保持者です。短期留学の場合は海外旅行保険の加入を検討しましょう。

長期留学|ワーホリ、Co-opなど

長期留学(ワーホリ、Co-opなど)は、海外旅行保険に入る方や留学先の健康保険に加入する方、両方入られる方など様々です。留学先の都市で健康保険に入り、上乗せで日本の海外旅行保険に入る方もいらっしゃいます。

健康保険への加入条件は都市によって異なります。

バンクーバーがある、ブリティッシュ・コロンビア州について。学生ビザ・ワーホリビザを保持し、BC州に6ヶ月以上居住する予定がある方は、BC州が運営するMSP(健康保険)に加入することができます。留学生の場合は、毎月の保険料75ドルを支払う必要があります。

トロントがあるオンタリオ州について。ワーホリビザの場合、1年のうちに153日以上オンタリオ州に居住すること、少なくとも6か月間フルタイムで働くことができる有効なオンタリオ州の労働許可証があれば、オンタリオ州が運営するOHIPに加入することができます。留学生は加入できません(大学の場合、大学を通して加入)

カナダの健康保険は自国の健康保険なので、保険の加入条件である本国送還の補償がありません。海外旅行保険の加入を検討しましょう。

保険の期間とビザの期間

留学・ワーホリでカナダへ入国するには、滞在期間の全てをカバーする保険に加入して渡航する必要があります。保険の期間に合わせてビザが下りるので、保険の期間が入国から半年しかなかった場合、ビザも半年分しか許可されません。

クレジットカード付帯の海外旅行保険で渡航される方がいらっしゃいますが、クレジットカードの保険は期間が最大90日です。入国時に証明を求められた場合、90日分のビザしか降りないことになります。そしてこの条件は後から変更を申請することができません。保険に加入していない場合、入国を拒否されることがありますので注意が必要です。

加入する保険の条件

保険は入院の補償を含む医療費の補償と本国送還(病気、ケガ、死亡により日本へ移送する費用)の補償があることが条件となっています。

海外旅行保険を選ぶときのポイント

日本の民間保険会社が取り扱う海外旅行保険は、日本を出国する前に加入する必要があります。海外渡航後に日本の海外旅行保険に加入することはできないので注意が必要です。

海外旅行保険は安い?

海外旅行保険の保険料は、保険会社・渡航期間・どのような補償を選ぶかによって異なります。年間で約15万円〜20万円の保険料となり、決して安いとはいえない金額です。しかし、カナダは万が一の際の医療費が数百万を超えるような国ですから、一概に保険料が高いとはいえません。

補償内容

心配なのは万が一の際の高額な医療費です。これを補償するのが、「治療・救援費用」という補償項目です。支払限度額を選択することができ、1,000万円〜無制限まで幅があります。スポーツをされる方は無制限を選ばれると安心です。

キャッシュレス・メディカルサービスの確認

海外旅行保険には、キャッシュレス(病院での自己負担なし)で治療が受けられるサービスが付帯されています。事前に保険会社へ連絡をすることで、病院の紹介、予約の手配、治療費の支払いまでサポートをしてくれます。

留学・ワーホリ向け海外旅行保険のおすすめ保険会社

東京海上日動

東京海上日動は、日本の損害保険会社の中でもトップクラスの規模です。万が一の際の対応も安心です。海外旅行保険においても、留学生、ワーホリでの渡航者、企業の駐在員まで幅広く取り扱っています。

ジェイアイ傷害火災保険

ジェイアイ傷害火災保険は、JTBとAIGの合弁会社で、旅行保険を中心に取り扱っています。現地での窓口として「Jiデスク」を各地域に設置しているので安心です。(日本人の渡航先の86.4%をカバー)

まとめ

ここまで簡単にカナダの医療事情と海外旅行保険に加入するメリットについて説明しました。日本とはかなり違う医療事情をよく理解した上で、準備を怠らないことが肝要です。

海外旅行保険に加入することで、現地で病気になったりケガをしたときに日本語でのサポートを受けることができるのは安心です。

お客様からのお問い合わせ・お見積もりのご依頼を随時受付しております。ご相談・お困りごとがございましたら、LINEでお気軽にお問い合わせください。

関連記事