【スペイン留学体験談】夢見つけ、夢叶えたスペイン留学―大学生Sさんの9カ月
関西の大学に通うSさんは、2022年9月から約9カ月間のスペイン留学を経験しました。行き先は、ワインなどで有名な北部ラ・リオハ(La Rioja)。ホームステイと語学学校で、みっちりとスペイン語を学びました。現地での生活や体験談はもちろん、今後スペイン留学を目指すみなさんへのアドバイスなどを聞いてみます。
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なぜスペイン?留学への思いと準備
英語やイギリス・オーストラリア留学と比べて、あまりメジャーとは言えないスペイン語やスペイン留学。Sさんはなぜ留学先にスペインを選んだのでしょうか。
――今日はよろしくお願いします。まずはスペインに興味を持ち、スペイン語を勉強しようと思った理由を教えてください。
よろしくお願いします!私は元々、英語が得意だったわけでもなく、海外旅行の経験もありませんでした。スペインに興味を持ったのは、高校の世界史の授業がきっかけです。大学で何かを学ぶならスペインについてもっと知りたい、スペイン語を勉強したい、という思いで外国語学部のある大学を受験し、合格することができました。
――では、スペイン語を本格的に学び始めたのは大学に入学してからですね。
そうです。大学では20人ほどのクラスで、毎日2コマ分スペイン語の授業を受けました。その他にも、スペインに関連する歴史や文化の授業があります。留学が必須な学部ではなかったですが、勉強しているうちに留学したいという気持ちが強くなり、コロナも落ち着いていたのでスペインに行くことを決めました。
ホームステイ生活と語学学校
約1年半の準備を経て、留学を迎えたSさん。9カ月間の留学先は、スペインを代表するワイン「リオハ」の原産地であるラ・リオハです。
――現地ではホームステイと語学学校を経験したそうですね。まずはホームステイについて教えてください。
お世話になったのは4人家族のお宅で、私と同世代の2人姉妹、その両親という構成です。当然、みんなスペイン語しか話しません。勉強をしっかりして準備したつもりでしたが、最初はゆっくり話してもらっても、なんとか聞き取って、返事をするのが精いっぱいでした。
――海外自体が初めての経験ですもんね、大変だったと思います。ホストファミリーとの生活はどうでしたか?
とても優しくて、素晴らしいホストファミリーでした。でも、やっぱり慣れないことが多くて。一番大変だったのは夜ご飯の時間です。夜11時になって、「ご飯できたよ」と言われるんです。笑 日本とヨーロッパでは食事のリズムが違うとは聞いていましたが、毎日こんな遅い時間に食べないといけないのかと。とても良くしてもらったのですが、これだけは最後まで馴染めませんでしたね。半分寝ながらご飯を食べたこともありました。笑
――大きな文化の違いですね。では、次に語学学校について聞かせて下さい。どのようなクラスで、1日当たりどのくらい勉強していましたか?
入学前にレベル分けのテストを受けて、最初は学校の中で一番下のクラス(A2レベル)に入りました。授業は午前9-12時の3時間が語学、休憩を挟んで午後からは歴史やダンスのコースを受けます。その後は自由ですが、美術館やバル巡り、日帰り旅行など語学学校が主催するアクティビティーが充実していたので、基本的には参加して、スペイン語環境にいることを意識しました。
――クラスメイトにはどんな人が多かったですか?
1クラスの人数は12人くらい、クラスメイトの大半はアジア人でした。中国やタイ、韓国、台湾などの出身で、年齢層は同年代が多かったです。レベルの高いクラスになると、欧米の英語圏などから来た留学生が多くなります。やっぱり英語ができる人はスペイン語がある程度できるし、習得も早いと思います。
――最初は返事するのが精いっぱいだったということですが、授業にはついていけましたか?
授業は全 てスペイン語で行われます。日本語はもちろん通じませんし、英語を使うと注意されます。ただ、先生はそういう授業に慣れていますし、分かりやすく説明してくれます。あとは、日本でもスペイン語の基礎に関してはしっかり勉強していたので、大きな問題はありませんでした。
魅力いっぱいのスペイン留学、人生の分岐点
その後、語学学校や日々の生活はもちろん、ホームステイ先でも机に向かうなど勉強を続けたSさん。現地での生活にも徐々に慣れ、留学途中からは真ん中のクラス(B1レベル)に進級します。また、ラ・リオハでの生活は、人生の大きな分岐点にもなりました。
――スペイン語上達の手ごたえなどはいつ頃から感じていましたか?
まず手ごたえを感じたのは3カ月が経った頃です。相手の言葉を聞き返すことが少なくなりました。ホストファミリーとのコミュニケーションでも、最初は「相手が話してこっちが返事をする」という一方通行のやり取りだったのが、この頃から「会話ができている」という感覚になりました。
――語学留学の醍醐味ですよね。あとは、ラ・リオハという街での生活や、休日の過ごし方について教えてもらえますか。
留学先は本当に何もない田舎でした。笑 現地に住んでいる日本人 なんて、9カ月間で1人も出会っていません。「もう少しお金を払ってでも都会に留学したかった」という気持がある反面、「そういう環境だったからこそスペイン語の勉強に集中できた」とも思います。
休日は、スペイン国内はもちろん、ヨーロッパ各国に旅行に行きました。日本からでは距離的にも値段的にも難しい分、留学中にいろんな所に行きたいという気持ちはずっとありました。行ったのは、フランスやイタリア、デンマーク、ポルトガルなど。一生忘れない思い出になりました!
――羨ましい限りです。Sさんはなんでも、スペイン留学中にお酒にハマって、将来の目標を見つけられたそうですね。
はい、ラ・リオハはワインで有名なのですが、本当にたくさんのバルがあります。学校のアクティビティーでワイナリーを訪問したこともありました。そんな街で生活しているうちにワインにハマり、将来はワインを広める仕事に就きたい。という思いを持つようになりました。
――留学を通して将来の目標が見つかったわけですね。
帰国後は早めに就活をスタートして、国内のワインショップから内定を頂きました。留学前はそこまで深く考えていませんでしたが、結果的に現地で目標を見つけ、ワイン業界に絞って就活をしたことでうまくいったと思います。将来は、海外のワイナリー訪問もやってみたいです。スペイン語の学習を継続するのはもちろんですが、英語もしっかりと伸ばす必要があると感じています。
「つらい」が8割、スペイン留学を目 指すみなさんへのアドバイス
スペイン留学の経験を活かし、就活の成功にも結びつけることができたSさん。順風満帆な9カ月間だったように感じますが、実際の現地生活は楽しいことばかりではありませんでした。
――帰国して半年以上が経ちました。改めて振り返ると、どんなスペイン留学でしたか?
実際は、「つらい」が8割の留学生活でした。慣れない環境で、分からないことだらけ。スペイン留学やラ・リオハという街に関する情報が少なかったこともあり、戸惑うことも多かったです。体調を崩すこともありました。
でも、今では残り2割の「楽しい」という思い出が勝っています。先ほどもお話しした通り、3カ月くらいでスペイン語の上達を実感できて、生活にも慣れました。旅行やワインなど趣味でリフレッシュもできましたし、体調を崩したときはホストファミリーが病院に付き添ってくれました。周りの方々のサポートも大きかったと思います。
――最後に、これからスペイン留学を目指す人にアドバイスを送っていただけますか。
そんなに偉そうなことは言えません。笑 ただ間違いないのは、留学前に必ずスペイン語をある程度勉強した方がいいということです。スペイン語は発音が日本語に似ているので、英語力がそこまでなくても伸びは早いです。でも、スペイン語がゼロの状態で行ったら、それこそ大変なことになります。最低限の文法・単語は習得してから留学に挑んで下さい。
語学を目的とする留学なら、最低でも3カ月は必要です。ようやく成長を実感できるのが3カ月経った頃くらいだからです 。留学前の語学力にもよりますが、6~9カ月くらいの留学で、ようやく就活などでも武器にできるレベルだと思います。
――やはり留学前の準備がとても大切ですね。貴重なお話ありがとうございました!
こちらこそ、ありがとうございました!皆さんのスペイン留学が素晴らしい経験になるよう願っています!
筆者のあとがき
今回お話を聞いたSさんからは、未知の世界に飛び込む勇気や目標を持つことの重要性を思い知らされました。「つらいが8割」だったと言いますが、当時を語る彼女は謙虚ですが、表情には充実感に満ちており、それだけ良い経験になったのだなと感じました。
Sさんによると、9カ月間の留学費用(ホームステイ・語学学校・航空券・保険など)は約200万円。旅行など雑費を含めるとトータルの出費は250万円になったそうです。
ただ、「働いて親に返さないといけませんね」と笑うSさんからは、一つの後悔も感じません。スペイン留学という大きな一歩を踏み出した先に、無限大の可能性が溢れているのでしょう。
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