Tool(道具)
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器官の語源
原義は「道具(tool)」。 言われて見れば、オルガンも道具の1種。 その「道具」が後に動植物の器官や臓器を指して用いられるようになり、守備範囲は驚くほど拡大。 lung(肺)throat(のど) tongue(舌) teeth(歯)唇(lips) roots(根) stalk(茎) leaf(葉) flower(花) seed(種)など、厖大な数のorganが誕生しました。 派生語はorganism(有機体)、organize(組織する)、organization(組織)、organic(有機の)など。 臓器名と共に重要な日常語となりました。
ピアノの語源
pianoforte(ピアノ 原義:弱と強)の短縮形。 オルガン(organ)やアコーディオン(accordion)と並ぶ鍵盤楽器(keyboard instrument)ですね。 強(forte=loud)弱(piano=soft)の変化を奏でる楽器の意味でpianoforteの名が与えられましたが今はpianoと簡単に。 イタリア語由来の音楽用語mezzo forte(やや強く)、fortissimo(きわめて強く)、mezzo piano(やや弱く)、pianissimo(きわめて弱く)は関連語。 forteはfort(砦とりで)、force(力、腕力)、effort(努力)と変身を重ねて大活躍。
トランペットの語源
trumpetの古い形trump(ラッパ)に「小さい」を意味する-etが付いた形。 トランペット奏者はtrumpeterで。 今でこそ吹奏楽器(wind instrument)の花形ですが、古くはいわゆるラッパ。 角笛(horn)やほら貝(trumpet shell)に近いもので多く戦場や儀式で用いられました。 トロンボーン(trombone)やチューバ(tuba 原義:war trumpet)は関連語。 トロンボーン奏者はtrombonistでOKですがチューバ奏者は適当な変化形がないのでtuba playerを使います。
花輪の語源
葬儀やクリスマスの飾りや競技の勝者への贈り物などに用いられる花輪のこと。 「より合わせたひも twisted band」を原義とする語でwrithe([ráɪð] 身もだえする、苦悩する 原義:ねじる)とは同根の関係。 wreathe([ríːð])とすれば「花輪を編む」「花で飾る」の意味。 類義語はchaplet(頭飾り、花冠)とgarland(花輪、花冠、花綱)。 用例を4つ: a laurel wreath 月桂冠 a funeral wreath 葬儀の花輪 a chaplet of carnations カーネーションの頭飾り wreathe a garland 花輪を編む
王冠の語源
ラテン語corona (花輪 wreath)が起源。 「栄冠」「頭頂部」「樹冠」「王冠を載せる」などの意味でも使われます。 coronate(冠をいただかせる)、coronation(戴冠式)、coronal(宝冠:冠の、コロナの)、corona(光環、コロナ)、corolla(花冠)、corollary((数学)系、必然の結果)などいずれも「輪」で結ばれる関連語。 crownを用いたことわざを1つ: A king without learning is but a crowned ass. 学問のない王様は冠をいただいたロバに過ぎない *but=only
言語の語源
ラテン語lingua(舌 tongue)を起源とする語。 関連語は連結形lingu-(言語の、舌の)を用いてlingual(舌の)、linguistic(言語の)、linguistics(言語学)のように作ります。 言語の世界はわからぬことだらけ。 例えば、その数。 世界には6,000±1,000程と考えられていますが正確な数は不明。 なぜなら、誰も数え上げられないからです。 母語(mother tongue)習得も文法(grammar)の仕組みも未解明。 linguist(言語学者)の活躍が待たれます。
ペダルの語源
ラテン語pedalis (足)由来の語。 「足踏みレバー」「踏み板」などの訳語も。 接尾辞-alは本来形容詞語尾で、[píːdl]と発音すれば「足の」の意味。 pedalは-al形容詞がそのまま名詞として使われるようになった例です。 動詞用法(ペダルを踏む)もあります。 centipede(ムカデ * centi- 100)、millipede(ヤスデ * milli- 1,000)、pedicure(ペディキュア=足の爪や指の手入れ)、pedestrian(歩行者)などはped-(足)を用いた日常語。
日記の語源
ラテン語diarium (1日の割当量)を起源とする語。 di-は英語ではdayに、フランス語ではjourに変化。 di-系のdial(文字盤)、フランス語系のjourney (旅 原義:1日がかりの旅)やjournal(日記、日誌)、スペイン語の挨拶buenos dias (= good day)のdiasはみな同根語。 接尾辞-ary(入れ物)と組み合わされたdiaryの原義は「1日の記録の集まった所」。 ところで、日本人は日記好きで知られる国民だとか。知っていました?
ナイフの語源
物を切るための小型の道具で刃(blade)と柄(handle)を備えたもの、例えば小刀、短剣などをknifeと言います。 日本刀のように長い刀身を持つものはknifeではなくsword(剣)です。 ところで、かつてはゲルマン一族で共有されていたkn音、英語は面倒なk音と縁を切って今は発音しなくなりました。 身近な語を9つ:knee ひざ knuckle こぶし knight 騎士 knit 編む knob 取っ手 knock たたく knot 結び目 know 知っている knowledge 知識
文房具の語源
文房具がなぜstationery? 鍵はstationにあります。 動詞stationは「一定の場所に駐在する」という意味。 大抵の商売が市場(town market)や行商人(peddler)中心に行われていた中世ヨーロッパで、最初に店を構えて(stationed)いろいろな物を扱い始めたのが後の文具商人(stationer)だったのです。 なお、stationeryの-yは特定の「店」や「品物」を指す接尾辞で、bakery(パン屋:パン)やwinery(ワイン醸造所)などの-yと同じです。
鏡の語源
mirrorの原義は「不思議に思う wonder」。 水面や磨かれた物の表面に映った自分を不思議がる古代人を想像してください。 その驚きがmirrorにつながったのですね。 miracle(奇跡 原義:不思議な事物)やadmire(感嘆/敬服する)、仏語から入ったmirage(蜃気楼、幻覚)、少し形を変えたmarvelous(驚くべき)などはみな「不思議に思う」から始まった関連語。 Mirage fighter planeはフランス製のミラージュ戦闘機のこと。
エンジンの語源
内部にあって(en-=in-)生み出す(-gine=-gen)— これが発動機と訳されるengineの原義です。 その名の通り、engineはさまざまな語と姻戚関係を結んでいます。 一直線につながるgenerate(生み出す)、なるほどと思わせるgene(遺伝子)とgenesis(起源)、意外なところではgenius(天才)とまだまだありますがこの辺で。 なお、genesisをGenesisと書けば『旧約聖書』の「創世記」。 確かに世界創造の物語にふさわしい命名です。
タブレットの語源
錠剤、銘板、便箋などの意味を持つtablet— 近頃はコンピュータの世界でも活躍していますね。 tabletはtableに-et(小さな)がくっついた形。 table(テーブル)の原義は「平たい板」ですから、tabletは一般に小さな板状のもの(例:a tablet of chocolate 板チョコ)ということになります。 でも、なぜ錠剤?理由は簡単。 錠剤とは内服薬を一定の型にはめて作ったもの。 もうおわかりですね。tabletとは型板の呼び名だったいうわけ。
弾丸の語源
bulletの原義は、小さな(-et)球(ball)。 知っているよ、と言われそうですね。 では、ballet(バレエ)はどうでしょう。 balletもbullet同様ballに-etが付いた形ですが、こちらのballは舞踏会、balletの文字通りの意味は「小さな舞踏会」です。 「小さな」を意味する接尾辞-etも要注意です。 cabin(小屋)→cabinet(戸棚)、kitchen→kitchenet(簡易台所)、table(卓)→tablet(タブレット)など、いろいろ見つかりそうですね。
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