オーストラリアの看護留学で最初に知りたいこと
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オーストラリアの看護留学で最初に知りたいこと

海外の医療現場で働いてみたい、日本で看護師をしているけれど英語対応もできるようになりたい、海外で看護師資格をとりたい。近年看護師の方や、看護師を目指す方々が海外看護留学に挑戦される事例が増えてきました。今回は、その中でも特に人気の「オーストラリア看護留学」についてご紹介いたします。

オーストラリア看護留学が人気の理由

オーストラリアでの看護留学が人気である理由の一つに、医療系の仕事(やバイト)の給与が特に高い点が挙げられます。オーストラリアは元々最低賃金が高いことで有名で、近年は日本からワーキングホリデーなどで出稼ぎをする人も増えてきました。その中でも特に医療・介護関係者は需要が高く給与も高い傾向にあります。

また、オーストラリアは、ワーキングホリデー制度が条件によって3年まで延長できたり、語学留学でもアルバイトをすることができるなど、他の英語圏よりも移民に対して優しい国となっています。

オーストラリア看護留学とは

オーストラリア看護留学とは、現在日本で既に看護師として働いておられる方やこれから海外で看護師として働くことを目指す方のための留学です。それぞれの状況によって大きくその留学方法は変わってきます。

今回は代表的な留学パターンとして、語学学校で医療英語を学ぶコースと、オーストラリアの看護資格取得を目指す留学の2つに分けて、その条件とともに説明していきます。

  • こんな人が目指します!

  • 日本で看護・医療系職種の経験者で、将来日本で、英語を使った医療系のお仕事に就きたいと考えている方。

  • 将来、英語も使える看護師を目指す方。

  • オーストラリアの看護資格を目指す前に英語力をあげたい方。

オーストラリア看護留学の概要

入学条件

・実務経験:日本で多少の実務経験をしていることが好ましい(ただし看護学生など、必須ではない)
・英語力:IELTS4.5〜
・学歴:高校卒業資格

取得可能な看護系の資格

特になし(医療英語のプログラム修了書)

かかる期間

3ヶ月〜半年(入学時における英語力によって、看護英語の前の一般英語コース期間が長くなります)

対象ビザ

・ETAS/ETA(Subclass601)という観光ビザ(3ヶ月以内のみ学校に通う場合)
・学生ビザ(3ヶ月以上学校に通う場合)
・ワーホリビザ

年齢制限

特になし

費用

コースの学費・期間によって大きく変動します。また、もし3ヶ月未満の留学で学生ビザではなく観光ビザで滞在する場合、就労はできないためしっかり事前に貯金をしていく必要があります。学生ビザ、ワーホリビザではそれぞれ決められた就労範囲内で働くことができます。

オーストラリア看護系資格の4種類

オーストラリアの看護系資格には主に4つあり、それぞれで必要な英語力や期間、就職した場合にできること等が変わります。どの資格取得を目指すのかで大きく留学方法が変わってきます。

残念ながら、すでに日本の看護資格(専門学校や短大卒で)を持っておられても、それを看護師資格としてオーストラリアの看護師協会へ登録できるという訳ではありません。オーストラリアで正規の看護師になるには、オーストラリアのいずれかの看護師資格を取り、看護師協会へ登録をする必要があります。(ただし、日本の認められた4年制大学にて取得した看護師資格を持っている場合は、IELTS7.0などと合わせて登録することができる場合もあります。)

Certificate III or IV (助手看護師・介護士を目指す)

オーストラリアでアシスタントナース(助手看護師・介護士)になるのを目指すことができる資格です。州立の職業訓練専門学校や、私立の専門学校などで「職業向けの技術や専門知識を修得したという証明」として取ることができます。

修了後にはアシスタントナースとして働くことができるため、ワーキングホリデー中に取得を目指す資格として特に人気です。また、大学の看護学科等の入学条件の英語は非常に高いスコアとなっていますが(IELTS全てのセクションで7.0)、このCertificate III には比較的低い英語力でも挑戦することができます。

コースとしては基本的に以下の2つがあります。

  • Certificateコース

  • Certificate III or IV in Individual Support (Aged care)

  • Certificate III or IV in Health Service Assistance 


Certificate III とCertificate IV はあまり違いはありませんが、Certificate IIIを取得後にCertificate IVに進む形になります。Individual Support (Aged care)の場合は主に高齢者施設などでの仕事探しをする際に効果的で仕事が見つけやすくなります。Health service assistanceの場合は、高齢者施設だけではなく、病院での就職もありえます。

入学条件

・英語力:IELTS 5.5以上
・学歴:高校卒業資格

かかる期間

6ヶ月〜1年

対象ビザ

・ワーホリビザ(長期間働く場合こちら)
・学生ビザ*(在学中2週間で40時間)


学生ビザ*では、在学中2週間で40時間まで働くことができますが、卒業後は働けないため、Certificate III取得後にアシスタントナースとして働きたい場合はワーホリビザを取得する必要があります。

Diploma of Nursing(准看護師を目指す)

オーストラリアで准看護師を目指している方向けの資格です。

Certificateと同じようにオーストラリアのTAFEと呼ばれる州立の職業訓練専門学校や、私立の専門学校などで「職業向けの技術や専門知識を修得したという証明」として取ることができます。取得には、1年半〜2年(学校によって変動)専門学校にてコースを履修する必要があります。

准看護師の主な仕事は、正看護師のサポートを行う事で、オーストラリアで仕事をする事は可能ですが、直接永住権を目指せる資格ではありません。

約1.5年かけてDiplomaを取得後、正看護師になるためのBachelorに進むこともできます。その際Bachelorを1年少なく、合計3.5年で准看護師と正看護師両方の資格を取ることができる場合もあります。

入学条件

・英語力:IELTS 6.0〜7.0以上
・学歴:高校卒業資格

かかる期間

1年半〜2年

対象ビザ

学生ビザ

Bachelor of Nursing(正看護師を目指す)

オーストラリアで正看護師を目指されている方向けの資格です。
取得には、大学の看護学科入学で、フルタイムの3年間履修する必要があります。

またオーストラリアの大学の看護学科入学条件は、他学科と比べて特に厳しく、非常に高いレベルの英語(各セクションでIELTS 7やOET*、PTE*)を求められます。そのため、入学前に語学学校や大学進学コースで英語力をあげてから入学を目指す方も多いです。4つの看護系の資格がある中で唯一永住権を目指すことを視野に入れられるのが、このBachelorコースです。

入学条件

・英語力:IELTS各セクション 7.0以上 / OET*各セクションB以上 / PTE*各セクション65以上
・学歴:高校卒業資格

かかる期間

3年

対象ビザ

学生ビザ

OET*医療英語の試験
PTE*IELTSのような英語能力試験
英語条件については、いずれかの取得で証明できます。

オーストラリアでのDiplomaやFoundation Course (大学入学準備コース)の修了資格を持っている場合は、Bachelorでの就学期間が短くなる場合もあります。

看護留学のメリット・デメリット

看護留学のメリット、そして留意すべきことも確認しましょう。

看護に関する英語力をあげることができる

すでに日本で看護師をしていて看護に関する知識がある方は、その分野の英語力をつけることで日本国内の病院での外国人患者のサポートをより自信を持ってできるようになります。

ワーキングホリデー中の給与をあげることができる

看護師資格を持っていない方がオーストラリアワーキングホリデーで働こうとすると、一般的にアルバイトでの給与になります。オーストラリアの最低賃金は高いので、それでもある一定の額を稼ぐことはできますが、もし看護師資格を持っていてアシスタントナースとして有給インターンプログラム等で働くことができれば、一般的なアルバイトよりも高い給与(時給24ドル前後)でワーキングホリデーを満喫することができます。

ビザがないと看護師として働けない

一つ注意したいのが、大学正規留学でBachelor of Nursing(正看護師資格)に進もうとしている方で、卒業後オーストラリアで看護師として働きたい方についてです。

卒業後にオーストラリアの病院で働くとなると、どうしても外国人として「就労可能なビザ」が必要になります。実際に看護師の募集欄にも「オーストラリア市民権または永住権保持者に限る」という条件が書かれていることがほとんどです。

正式にオーストラリアで看護師として働きたいと考える場合は、オーストラリア看護師資格を取得するのと同時に、資格取得後に就労可能なビザ取得も同時に目指す必要があります。

語学学校で医療英語を学ぶコース

特定の語学学校では、医療の現場で実際に使われるような患者や医師とのコミュニケーションに使う英語や、基礎的な医療器具や病名などを集中的に学ぶことができます。看護留学の中では一番手軽な方法です。

この看護英語コース入学のための英語スコアに達していない方は、まず一般英語コースを受講し、その後看護英語コースに移ることができます。

また、コースによっては、短期プログラムで週1回実際に医療機関や福祉施設へ訪問したり、医療に関する講義に参加できるものもあります。

短期間で英語と海外の看護を学びたい方にはオススメのコースです。

オーストラリアの看護留学へ行こう!

ここまで、オーストラリアでの看護留学の様々な方法について見てきました。看護英語を学ぶコースからワーホリ中にできるインターン型プログラム、そして大学へ正規入学する方法まで、ご自身の希望に合った留学方法を見つけて見てください。

「新しい時代の留学」では、オーストラリアの語学学校・専門学校からワーホリのサポートまで、無料で提供しています。現地の学校手配や初期にかかる見積もりなど、お気軽にご相談ください。

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