#23 現在完了形とは?過去形との違いと3つの用法|中学英語の文法
中学英語の文法は英語の基礎です。中学校で学ぶ文法、単語を使いこなせば、英語の日常会話は十分です。オンライン留学を受講中の方、これから留学に行く方、英語の勉強を今からする方へ。これから中学校で習った英語文法を一緒に復習していきましょう!今回は「現在完了形」を学習していきます。
現在完了形とは?
have(has) + 過去分詞
現在完了形とは、過去と現在がつながっている状態のことです。過去形は単純に過去の動作や行動のことを表します。
現在完了形には、主に3つの用法があります。
①「(ずっと)〜している」という継続の用法。
②「〜したことがある」という経験の用法。
③「〜したところだ」という完了・結果の用法。
今回は、3つの用法を簡単に紹介します。次回からこれらを一つずつ詳しく解説していきますね。
haveの短縮形
I am → I’mやI will → I’llのようにhaveも短縮して使うことができます。以下に主語ごとに表でまとめました。
現在完了形と過去形の決定的な違い
過去のことについて話す時。現在完了形と過去形をどう使い分ければいいかわかりますか?とても大事なことなので、丁寧にみていきましょう。ここから少しだけ説明が長くなります。
ポイント
過去形は、「いつ起こったか」が具体的にわかる出来事を話す時に使います。
現在完了形は、「いつ起こったか」は関係なく、今までにしたこと・今もしていることに使います。
例えば、
I went to Tokyo last year.
「去年、東京に行きました。」
この過去形の文は、去年の出来事を説明しています。つまり、「いつ起こったか」がわかる文章は過去形を使います。
I have been to Tokyo.
「東京に行ったことあります。」
「〜に行ったことがある」は<have been + to +場所>で言うことができます。
現在完了形は、「いつ起こったか」はわかりませんが、今までにしたことがあることがわかる文章です 。これは上の②経験を表す用法ですね。
なので、以下のような文章は間違いです。
☓ I have been to Tokyo last year.
「去年、東京に行きました。」
→ I went to Tokyo last year.
☓ I went to Tokyo once.
「東京に一度行ったことがある。」
→ I have been to Tokyo once.
このように現在完了形と過去形には明確な違いがあります。より理解を深めるために、もうひとつ例をみてみましょう。「サッカーをしたことがある」と言う時。
I played soccer.
I have played soccer.
この2つの文では、2つ目の現在完了形の文が意味を成しています。過去形を使う場合は、必ず「いつしたのか」をしっかりと伝えましょう。
I played soccer last weekend.
「先週末、サッカーをした。」
もし、会話中で「先週末は何したの?」と「いつしたのか」が会話の中ではっきりしている場合は、I played soccer.だけで問題ありません。
Q : What did you do last weekend?
A : I played soccer.
ちなみに、現在完了形の文にjustを加えると、③の完了を表す用法の文になります。
I have just played soccer.
「ちょうどサッカーをしたところだ。」
現在完了形の「継続」
「(ずっと)〜している。」という意味の文
継続の用法は「(今までずっと)〜している。」という意味で、過去にはじまった状態が今もずっと続いていることを表しています。継続の文では、for(〜の間)since(〜以来)がよく一緒に使われます。
現在完了形の「継続」の例文
My family has lived in Tokyo for 10 years.
「私の家族は10年間ずっと東京に住んでいます。」
東京に10年間住んでいて、今も住んでいるという「継続」の意味が含まれています。
My family has lived in Tokyo since I was born.
「私の家族は私が生まれて以来ずっと東京に住んでいます。」
先程と同じ例になりますが、forの代わりにsinceを使って表現することもできます。
詳しくはこちらの記事で紹介しています。
現在完了形の「経験」
「〜したことがある。」という意味の文
経験の用法は「〜したことがある。」という意味で、今までのいろんな経験の有無や回数などを表します。「経験」の文では、before(以前)once(1回)twice(2回)three times(3回)ever(これまでに〜)never(いまだかつて〜ない)often(しばしば)など多くの語句が使われます。
現在完了形の「経験」の例文
I have traveled to London with my father.
「私は父とロンドンへ旅行にいったことがある。」
I have been to London before.
「以前、ロンドンに行ったことがある。」
いつ行ったかはわかりませんが、過去のことと現在を紐付けて表現しています。
詳しくはこちらの記事で紹介しています。
現在完了形の「完了・結果」
「〜したところだ。」「もう〜した。」という意味の文
完了の用法は「〜したところだ。」という意味で、過去にはじまった動作や状態が完了していることを表します。「完了」の文では、already(すでに、もう)just(ちょうど、まさに)がよく一緒に使われます。
結果の用法には「〜してしまって、だから今...だ」という意味で、完了した動作の結果に焦点をあてて「結果」を表す用法もありま す。例文をみて確認していきましょう。
現在完了形の「完了」の例文
I have already finished summer homework.
「私はすでに、夏休みの宿題を終わらせています。」
すでに宿題は終えているという「完了」のニュアンスが文に含まれています。
Sakura has just cleaned her room.
「さくらはちょうど今、部屋の掃除をしたところです。」
さくらが少し前から掃除をしていてちょうど今掃除が「完了」したことを表しています。
詳しくはこちらの記事で紹介しています。
現在完了形の「結果」の例文
I have lost the key.
「鍵をなくしてしまっている。」
→その結果、今その鍵を持ってません。
日本語でも、「昨日、鍵をなくした。」と「今、その鍵をなくしてるんだ。」では相手への伝わり方が違います。英語にもこのようなニュアンスの違いがあるので少しずつ理解していきましょう。
発展|イギリスは現在完了、アメリカは過去形を使う?
中学校では習いませんが、現在完了形の豆知識を共有します。例えば、「宿題した?」って聞く時にイギリスとアメリカでは以下の文がよく使われます。
イギリス:Have you done your homework?
アメリカ:Did you do your homework?
会話の少し前に起きたことに対して、イギリスでは現在完了形、アメリカでは過去形が好んで使われるのです。イギリスに行けば、毎日嫌というほどhave ~の現在完了形の文を聞くことになります。
「チケットを持っている。」もI have a ticket.ではなく、
I’ve got a ticket.
「なにかアイデアはある?」も
Have you got any ideas?
逆にアメリカでは、現在完了形を使う場面でも過去形で済まされます。英語でも国によって、発音はもちろん、捉え方も違うので頭の片隅に入れて置いてください。