英語大百科ことばの海へ
英語大百科の世界
「英語大百科」はそれ自体緻密に編まれた学習システムであり、みなさんの学びを手助けする案内人でもあります。
見出し語はさしずめ海に浮かぶ無数の島。
その周りは冒険と不思議に満ちた「ことばの海」。
船を降りて島内を探検するもよし、新しい発見を求めて海に潜るもよし。
乗船も下船も自由、島が気に入れば長期滞在も自由です。
気分の趣くままに振る舞って下さい。
旅を続けている限り、そして好奇心と探求心を失わない限り、必ずやあなた自身の大百科が編み上がっていくはずです。
英語大百科の最新の単語
山の語源
ラテン語mons (山)を起源とする語で、mountは「登る」「搭載する」などの意味。 主な派生語はmountainous(山の多い)とmountaineer(登山家:スポーツとして登山する)。 mountaintop(山頂)、mountain ridge(山の尾根)、mountain range(山並み)、mountain lodge(山小屋)は登山家(mountain climberとも)必須の言葉。 the top of a mountain(山頂)、the side of a mountain(山腹)、the foot of a mountain(山のふもと)のようにofを使って表現すると落ちついた感じになります。
丘の語源
原義は「盛り上がったもの」で古英語(OE)では川の中の小島(islet in a river)を指して使われていました。 今は川から上がって「小さな山small mountain」に成長しています。 hillとmountainの境目はあいまいですが、300メートルくらいまでのものならhillと呼ばれるようです。 Beverly Hills(ビバリーヒルズ)やChurchill(チャーチル *丘の教会)など地名人名にも進出。 日本では「〜ヒルズ」が不動産業界を席巻しています。
インドネシアの語源
国名の意味は「Indo-インドの-nes-島々の-ia国」。 第二次世界大戦後の1948年に独立。 日本の約2倍にあたる1万3千以上の島々から成る世界最大の群島国家(archipelagic state)。 首都ジャカルタ(Jakarta)は「勝利の土地」という意味。 Indonesia以外で-nesia(島が沢山集まった地域)の呼称を持つ地域はMelanesia(メラネシア)、Micronesia(ミクロネシア)、Polynesia(ポリネシア)とその総称Austronesia(オーストロネシア)のみ。
インドの語源
元の形はギリシア語由来の古名Sindhuで原義は「インダス川 the Indusの国」。 頭のs音はペルシャ語の影響でhとなり、16世紀初頭hindu(インド人、インドの)の形でポルトガル語に。 ポルトガル語はフランス語同様hが無音化するため、やがてhは綴り字からも消え現在に至りました。 Hindu(ヒンドゥー教徒、インド人)やHinduism(ヒンドゥー教)は今もh付きですね。 語末の-iaはBolivia(ボリビア)やBulgaria(ブルガリア)などにも使われている地名接尾辞。
ブルガリアの語源
ブルガル族(の人)を意味するBulgar(原義:混ざった、混血した)にラテン語の地名接尾辞-iaが付いたもの。 もともとトルコ系の言語を話していたブルガル人ですが、この地に進出した7世紀以降、スラブ人種との混血が進み、現在のブルガリア語はすっかりスラブ化。 首都のSophia(ソフィア)の原義は「知恵」。 Bulgariaの起源についてはもう1つ、「ヴォルガ川(the Bolg=the Volga)から来た人たち」とする説もあります。
オーストリアの語源
Austriaは古いドイツ語でÖsterreich— その意味はeastern realm(東方のöster領土reich)。 オーストリアと聞くと作曲家のモーツァルト(W. Mozart 1756-91)と彼の生誕地ザルツブルク(Salzburg 原義:塩の町)、首都ウイーン(Wien)を代表する名所シェーンブルン(Schönbrunn 原義:美しい泉)宮殿、フランス革命(the French Revolution)で命を落としたマリー・アントワネット(1755-93)とその母で女帝のマリア・テレジア(1717-80)らの面影が浮かんできます。
地獄の語源
ラテン語由来の語で原義は「陰」「低い領域」。 英語ではhellで地獄を意味するのが一般。 形容詞infernal(極悪の、地獄の、ひどい)はthe infernal regions(冥土、冥府)、an infernal nuisance(この上なく迷惑なもの)のように応用。 イタリアの詩人Dante(1265-1321)の『神曲』(英題:Divine Comedy)は地獄篇(The Inferno)で始まる三部構成の叙事詩。 Divine Comedyを直訳して表題とした『神聖喜劇』(1978-80)は日本陸軍の不条理を描いた大西巨人の代表作。
天界の語源
ドイツ語のHimmelにあたる語。 詩では「空(sky)」の意味でも使われますが、通常は神々や天使たち(angels)が住まいする最も高い場所(highest place)、日本語の極楽に相当する宗教的想像の世界を指します。 対義語は言うまでもなくhell(地獄)ですね。 イタリアの詩人ダンテ(Dante Alighieri, 1265-1321)の大著『神曲(The Divine Comedy)』を友に地獄、煉獄、天国(paradise)と経巡るのも一興かと。 形容詞heavenlyは「天空の」「神々しい」の意味。
巨人の語源
ギリシア神話に登場する怪力の巨人族Gigantesを起源とする語。 形容詞gigantic([ʤaɪgǽntɪk] 巨人のような、巨大な)ではギリシア語の綴りgiga-が現れます。 giga-(10億、無数の)はgigabyte(10億バイト)、でお馴染みですね。 旧約聖書に出て来るダビデ(David)に倒された巨人戦士ゴリアテ(Goliath)。 ガリバー旅行記の巨人国。 英国の民話「ジャックと豆の木」(Jack and the Beanstalk)に登場する雲の上の巨人。 あなたの記憶に残るgiantは?
怪物の語源
monsterはmonitor(監視する)と姉妹関係にある語で、どちらも「警告する」を意味するラテン語monereに由来します。 monsterが巨大で奇怪な(monstrous)姿で人前に現れるのは神の警告と考えられていたようで、いつしかmonument(記念建造物)を建てそれを長く記憶に留めることが習慣となりました。 よく耳にするdemonstration(論証、実演宣伝、デモ)にもmonsterが隠れていますから、時には耳目を傾けることが必要なのかも。
英語大百科の単語ランク
ランクを選択して単語を見つけよう
「英語大百科」では、「ヨーロッパ言語共通参照枠」(通称CEFR)の6段階区分に準じて作成した基準表に従ってC2~A1の記号で表しています。
英語大百科のカテゴリー
好きなカテゴリーを選択しよう
英語大百科の監修者Navigators
- 英語大百科