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Time(時)
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英語大百科で英語の楽しさを発見

カテゴリー:Time(時)の最新の単語

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night

の語源

日没(sunset)から日の出(sunrise)を指しますが、夜が明るくなった現在、夕べから就寝までの活動、例えばevening news(夜のニュース)やevening class(夜学) についてはeveningの出番が多くなりました。 tonight(今夜)やmidnight(真夜中)が暗闇を連想させる時代から見れば隔世の感があります。 fortnight(2週間)はfourteen nightsのこと。 現在はdayを用いて日数を数えますが、かつてはnightを単位として用いていた名残です。

evening

夕べの語源

夕暮れ時から就寝頃までを指して使われるevening— 詩で用いられるeven(夕べ/前夜)に-ingがついたもの。 -ingは「(夜に向かって)近づく」ほどの意味。 morning(朝)の-ingと同じです。 お馴染みのeveはevenの異形で、何か特別な出来事の前夜を指して、例えばChristmas Eve(クリスマスイブ)やNew Year’s Eve(大みそか)、the eve of World War I(第1次世界大戦前夜)やthe eve of the departure(出発前夜)のように用います。

morning

の語源

ドイツ語で「朝」はMorgen— これが古英語(Old English)に受け継がれ、文学作品で見かけるmorn(夜明け)/morrow(翌日)の形に変化しました。 詩などではしばしばmorn/morrow単独で「明日」の意味に。 mornに-ingがついたmorningはeven(前夜/夕方)→evening(夕暮れ)にならって造られた語。 関連語のtomorrow(=to+morrow)は「夜明けへ」から「明日」となったもの。 today, tonightも同様です。 Morningと大文字で書けば暁の女神Auroraのこと。

day

1日の語源

原義は「日差しのある時 time of sunlight」。 広い意味では0時から24時までの24時間、狭い意味では日中を指す語。 daybreakは「夜明け dawn」でmiddayは「真昼 noon」。 today, yesterdayはそれぞれ「今日 * to 〜へ」と「昨日 * yester- 昨〜」。 dayの応用では前置詞が活躍します。 用例を6つ: for a few days 数日間 the day before yesterday 一昨日 in two days 二日で day after day 来る日も来る日も day by day 日毎に/の the day of her birth 彼女の生まれた日

week

1週の語源

「交替」を意味するラテン語vicis由来の語で、「連続 succession」「回転 turning」「交替までの勤務時間」などの原義説あり。 七日間 (period of seven days)を基本的意味としますがweekday(平日)のように「労働日数」に限った使い方もあります。 weekend(週末)は金曜日の夜から月曜日の朝までを指すのが一般。 vice-president(副大統領)やvice-chairman(副議長)などのvice-(代理/副〜)は「交替」の意味でつながるweekの関連語。

month

(暦の)月の語源

地球の衛星moon(月)に-thがついた形。 1ヶ月を何日にするかはカレンダー作りの重要な要素。 先人が苦労を重ねてたどり着いたのは、太陽月(solar month ≠ 30日10時間29分)を基準とする太陽暦。 古代から中世へ、さまざまな人が関わった12ヶ月の英語名は興味深い逸話の宝庫。 1月をJanuaryとしたわけは? Marchはmarch(行進する)と関係があるのかないのか。 June brideはなぜ幸せ? Augustの意味は?— いろいろありそうですね。

year

1年の語源

ギリシア語のhora (季節)を起源とする語。 「年」と「季節」の同一視は1年を一季と見なすところから来るもの。 「年季」の省略形である日本語の「年」も同様で、かつては四季が一巡りすることを「年季が明ける」と言っていました。 annualはラテン語から借りた形容詞でyearly(年に1度の)に相当する語。 yearly income=annual income(年収)、yearly plant=annual plant(一年生植物)、yearly event=annual event(年中行事)のように使います。

winter

の語源

四季の中で最も厳しいwinterはyear(1年)の意味で使われやすい語。 例えばHe passed two winters in Siberia.(シベリアで2年を過ごした)のように。 冬を乗り切ることが無事の1年に通じるのでしょう。 日本でシベリア寒気団(Siberian air mass)を意味するGeneral Winter(冬将軍)は幾多の戦いの行方を左右してきたRussian winter(ロシアの冬)を擬人化した言葉。 winter sleep(冬眠)はmidwinter(真冬)をやり過ごす動物たちの対抗手段。

autumn

の語源

夏が人生の真っ盛り(the prime of life)ならば、秋は凋落に向かう季節。 sign of autumn(秋のきざし)、early autumn(初秋)、late autumn(晩秋)— どこをとっても穏やかで少し寂しい? 秋はまた、冬に備えた最後の賑わい、収穫の季節。 日本は秋祭り(autumn festival)、米国は感謝祭(Thanksgiving)で祝います。 autumnal air(秋の気配)、autumnal cold(秋寒、秋冷)、autumnal night(秋の夜長)、autumnal tints(秋色、紅葉)— 形容詞autumnal(秋の)を使った表現にはどこか趣がありますね。

summer

の語源

summerの原義は「1年」— ここにもspring同様、「季節」と「年」の重なりが見られます。 springが生命の息吹ならsummerは人生の盛りを象徴する言葉。 summer vacation(夏休み)、summer camp(臨海・林間学校)、summery weather(夏らしい天気)などに踊るは盛りを謳歌せんとする若き心。 「真夏」はmidsummerで、Indian summer(小春)とすれば10月頃の夏の戻りを指す言葉。 束の間の夏の名残、その平穏を喜ぶのは盛りを過ぎた熟年の心。

spring

の語源

芽吹きの季節、1年の始まりとして春夏秋冬の先頭を切るspringの原義は「飛び出す」。 そこから「泉」「跳躍」「ばね」などの連想的意味が広がり、やがて「春」が生まれました。 spr-は「勢い」を感じさせる音構成で、spray(噴霧する)、sprinkle(まき散らす)、sprint(全速力で走る)、sprout(発芽する:新芽)など身近な語に多く見られます。 spring tideとすれば新月(new moon)と満月(full moon)の時に起こる大潮のこと。

afternoon

午後の語源

文字通り「正午noonの後after」。 午後を区分する明確な定めはありませんがearly afternoonは午後3時あたりまで、late afternoonは3時あたりから夕べ(evening)の前の5時あたりまでと考えてよいでしょう。 noonはラテン語nona (日の出から9時間目)を起源とする語。 日の出を6時とすればその9時間後は午後3時。 これがnoonの元の意味でしたが後に3時間前倒しされていつの間にか「正午」の意味に。 その理由は不明。

time

の語源

「時」は人為の及ばぬもの— とは言え、何もせぬでは暮らしは不便。 言語(language)を獲得した人類(homo sapiens)は太陽や月の助けを借り、10万年の歳月をかけて「時」の世界を編み上げてきました。 day(1日)やafternoon(午後)などの見慣れた語にも先人の知恵が散りばめられています。 timeの派生語は少なく、代表はtimely(時を得た、適時の)。 tide(潮の干満)や文法用語のtense(時制)はtimeの関連語。

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山田雄一郎|英語大百科監修者
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広島大学教育学部大学院修士課程修了。もと広島修道大学教授。主な著作:「言語政策としての英語教育」(渓水社)、「英語教育はなぜ間違うのか」(筑摩書房)、「日本の英語教育」(岩波書店)、「外来語の社会学」(春風社)、「英語力とは何か」(大修館書店)、「小学生からの英語絵辞典」(研究社)、「英単語QUEST 2000」(学研プラス)

佐伯一行|英語大百科監修者
ナビ2号佐伯 一行

英語能力テスト開発研究所(IQELT)代表。京都外国語大学専攻科修了。中学校英語教師、学習塾経営、日本英語検定協会顧問、大学非常勤講師、東京書籍顧問、IELTS公式テストセンター顧問を歴任。英語に関する各種研究会の企画運営を通して英語教育界に広く知己を得る。米国、イギリス、フィンランド、シンガポール、中国、韓国などでの学会や研究会への参加を重ねる。