A2Basic Level
英語大百科の単語ランク

A2Basic Level
A1
A2
B1
B2
C1
C2

自分の家族、買い物、仕事などの身近な事柄についてごく一般的な表現を理解し、説明するのに求められる語。

A2:Basic Levelの最新の単語

foreign

外国のの語源

ラテン語foris (戸外の out of doors)が起源。 「外国の」に始まって「異質の」「他地方の」「無関係の」「馴染みのない」などの意味でも用いられます。 主な派生語はforeigner(外国人)で法律用語のalienは類義語。 forest(森 原義:外側の森)はforisで結ばれる同根語。 【用例】 a foreign body in the blood 血液中の異物 foreign travel 海外旅行 a foreign student 留学生 a foreign accent 外国人訛(なま)り a foreign aid 対外援助

forum

公開討論会(場)の語源

ラテン語forum (家を取り囲む土地)↔foris (戸外の、外側の)を起源とする語でforeign(外国の)、forest(森林)は関連語。 イタリアの首都ローマの中心部に今も残る遺跡Forum Romanum (ローマ広場 *現在はイタリア語でForo Romano )はローマ帝国時代における政治・宗教の中心地、forumの象徴とも言える公共広場でした。 「公開討論会」となった現代のforum— テレビとインターネットのおかげで公共性は増すばかり?

herb

の語源

草(特に薬用植物)を指す語で、herbal tea(=herb tea)とすれば薬草茶。 でもこの表現、どこか妙ですね。 herbal teaにtea(茶葉)は入っている? 緑茶や紅茶は紛れもなくお茶、でも麦茶(barley tea)や生姜茶(ginger tea)は? 茶葉のないものを茶と呼ぶのはmisnomer(誤称)との指摘もありますが、薬草茶を茶(tea)なしで表現するのは至難の業。 辞書も至る所に姿を見せる「茶のない茶」に気を遣ったのか、「tea=茶に似た飲み物」の用法を添えています。

grape

ぶどう(葡萄)の語源

古フランス語graper ((ブドウを)摘む)由来で、原義は「フック(でつかむ)」。 grapnel(引っ掛け道具、四つ爪錨)やcramp(けいれん、締めつけ金具)が関連語というから驚きです。 派生語はgrapy(ぶどう状の、ブドウの味がする)。 grapefruit(グレープフルーツ)は大きな実がブドウのように一カ所にかたまって実ることからの命名。 【用例】a bunch of grapes 一房のブドウ table grapes 食用のブドウ Wine comes from grapes. ワインは葡萄から作られる

bamboo

の語源

日本語「たけ」については、丈(たけ)が高いことから生じた呼び名という説がありますが真偽の程は不明。 英語bambooの方は、マレー語bambu (語源不明)からの借用語(loan word)。 オックスフォードの英語辞典は、「giant woody grass 木質化した巨大なgrass」と定義しています。 イネ科(the grass family)に属するgrassの1種と聞かされると、竹の見方が変わりそうですね。 【用例】 a bamboo shoot たけのこ bamboo leaves 竹の葉 *単数形はleaf

thing

の語源

「物体」「無生物」「事柄」「問題」「事実」「-s 事情」「出来事」「-s 〜道具」など幅広く応用。 古英語由来の語。 原義「集会 meeting」は既に失われています。 some, every no, anyと組み合わせてできたsomething(あるもの、何か)、everything(あらゆること)、nothing(何も〜ない)、anything(どんなことも)は日常会話に欠かせない代名詞。 thingを用いた諺を1つ: To say is one thing, to do is another. 言うのと行うのとは全く別なこと

little

小さいの語源

不規則変化形容詞(little-less-least)。 「小規模の」「小形の」「幼い」「わずかな」「殆どない」「重要でない」「可愛い」、(副詞)「少しも〜ない」「ほどんどない」「多少は」、(名詞)「少し」「多少」など幅広く応用。 a littleでは「少しある」に、単にlittleでは「ない」の方に意味が傾きます。 【用例】 a little hope わずかな望み little hope 望みはほとんどない He ate a little. 少し食べた He ate little (or nothing). ほとんど食べなかった

any

何かの語源

文構造によって「どれか」「どれでも」「少しでも」「だれも」「どんな〜でも」など用途多彩。 古英語ænig (1つ)由来の語。 an(=one)に接尾辞-y(〜の性質を持つ)の付いた形で、構成・意味共にラテン系のunique(唯一の *un-=one + -ique=-ic)とそっくりです。 anymore(もはやこれ以上)、anyone(だれか、だれでも)、anything(何か、どれでも)、anytime(いつでも)、anyway(いずれにせよ)、anywhere(どこでも)など、複合語として大活躍します。

all

すべてのの語源

「全部の」「全体の」「あらゆる」、(副詞)「すっかり」「完全に」、(代名詞)「全ての物」「全部」などと応用。 eall (古英語)、al (中英語)を経てallに。 さまざまな語と組み合わせて幅広く用いられます。 【用例】 alone たった1人で(*lone 独りの) almighty 全能の(*might 力) almost 九分通り(*most 大部分) already すでに(原義:すっかり準備ができている) altogether 全く(*together 一緒に) always いつも(原義:道中ずっと)

LAPD

ロスアンゼルス市警察の語源

Los Angeles Police Departmentの略。 米国カルフォルニア州ロスアンゼルスの市警察。 米国で最初にSWAT(特別機動隊)を設置した警察署で、テレビドラマや映画を通して日本でも知名度抜群。 全体の中の一単位を指すdepartmentは日本語の「省」「部」「局」「部門」「学部」などに相当する語。 police department(警察)をPDと略称するのは米国の通例で、例えばニューヨーク(New York)市警察はNYPDと、シカゴ(Chicago)市警察はCPDと略記します。

come

来るの語源

不規則変化動詞(come-came-come)。 「目的とするものに向かって移動する」ことを基本とする動詞。 「やって来る」「近づく」「〜しに行く」「到着する」「達する」「起こる」「〜の出身である」「態度を取る」など広く応用されます。 古英語由来の語で派生語はcomer(来る人、将来有望な人)。 become(〜になる)、income(収入)、outcome(結果)、welcome(歓迎する)などは関連語。 用例を3つ: come back 帰る come home 帰宅する come in 入る

belong

〜に所属するの語源

「一員である」「適切な場所にある」とも。 接頭辞be-(強意)を伴った形容詞long(長い、十分に備えている)の動詞用法。 派生語はbelonging(属性:-s 所有物、所持品、家財)。 along(〜に沿って)、prolong(延長する)などは関連語。 用例を5つ: I belong to this club. このクラブの会員です The cap belongs to this bottle. そのふたはこの瓶のものだ Bacteria belong to the vegetable kingdom. 細菌は植物界の一員 You belong to come. 君は来ないと駄目 personal belongings 私物

believe

信じるの語源

「こよなく愛する」を原義とする語でloveと同根。 「信頼する」「(本当と)思う」などとも訳されます。 派生語はbelief(信じること、信念、信仰)、believable(信用できる)など。 unbelievableは良くも悪くも「信じがたい」という意味。 用例を3つ: unbelievable weather 驚くほどの好天/悪天候 an unbelievable mistake 信じられないほどのひどい間違い (諺) To see is to believe. 百聞は一見にしかず(直訳:見ることは信じること)

sky

の語源

古北欧語由来の語。 原義は雲(cloud)ですが、現在、この意味では使われません。 少し横道にそれますが、skid(横にすべる)、skill(技術)、ski(スキー)、skirt(スカート *shirtは姉妹語)、skull(頭蓋骨)など、sk-で始まる語には古北欧語起源のものが多く見られます。 skyを用いた複合語を3つ: skydiving スカイダイビング skylight (天井の)明り取り skyscraper 摩天楼 原義:空を引っ掻くもの *dive 飛び込む、llight 光、scrape こする

hurricane

ハリケーンの語源

スペイン語(Spanish)のhuracán (暴風)由来の語。 主にカリブ海域(the Caribbean)の西インド諸島(the West Indies)付近で発生する熱帯低気圧(tropical cyclone)を指す言葉。 1953年からは女性の名前が付けられていましたがハリケーン=女性名だけとは不平等ということで、1979年以来、男女の名が交互に使われるようになっています。 史上最強のハリケーンはカナダに到ってようやく治まりを見せたHurricane Wilma(ウィルマ 2005年10月)。

castle

の語源

「城郭」(郭=周囲に土や石で築いた囲い)とも訳されるcastleの原義は「砦 fort」。 王侯貴族が住まいする点ではpalace(宮殿)も同じですが、戦闘拠点としてのcastleには天守閣(castle tower)、堀(moat)、walls(城壁)などpalaceにない特徴が備わっています。 イギリスの都市Chester, Manchester, Lancaster, Doncaster, Leicester, Worcesterの下線部は「城塞都市」の意味で、ラテン語castrum (砦)を起源とするcastleとは同根の間柄。

stadium

競技場の語源

standの関連語で「立って観戦する場所」ほどの意味。 現在はさまざまな競技場について使われますが、もともとは競走場(course for foot racing)で第1回古代オリンピック大会(Ancient Olympic Games, 776BC)唯一の競技スタディオン走(約185m)に因む呼び名。 393年を最後に閉じられたオリンピックが近代に復活したのは1896 (明治29)年のこと。 その第1回大会は発祥国ギリシア(Greece)に敬意を払ってアテネ(Athens [ǽθɪnz])で開催。

pyramid

ピラミッドの語源

ピラミッドと呼ばれる錐体構造の建造物は世界のあちこちに。 中で特に有名なのはエジプト(Egypt)にあるギザの大ピラミッド— 古代世界の七不思議(the Seven Wonders of the Ancient World)のうち、私たちが目にすることのできる唯一のものですね。 長く後世に残る優れた業績のことを金字塔と言いますが、この言葉、実はピラミッドのこと。 その形が「金」の文字に似ていることから始まった呼び名とのこと。 *ancient 古代の、大昔の

tower

の語源

高く頑丈な構造物を指す語。 a control tower(管制塔)、a clock tower(時計台)、a watch tower(物見やぐら)など複合語表現に多用されます。 形容詞towering(そびえ立つ、偉大な)はa towering hotel(高層ホテル)、a towering man(見上げるような大男)、towering pride(とんでもないうぬぼれ)のように用います。 そうそう、超高層ビルの大火災を扱ったThe Towering Inferno (1974 原義:天空の焦熱地獄)というパニック映画がありました。 infernoには「大火」の意味も。

temple

神殿の語源

原義は「切り離された場所」— そこから「隔離された神聖な場所」の意味になりました。 日本の寺やヒンズー 教の寺院、古代ギリシアやローマ、エジプトなどの神殿を指す言葉。 日本の神社についてはtempleではなくshrineで。 また、タイ(Thailand)やカンボジア(Cambodia)の仏教寺院は現地の言葉wat(原義:囲われた場所)で呼ばれます。 世界的に有名なwatを2つ:Wat Arun ワットアルン(暁の寺) Angkor Wat アンコールワット

bridge

の語源

「仲立ち」「眼鏡や加工義歯のブリッジ」など、「2つのものを結びつけるもの」を指して広く応用されます。 「橋を架ける」「橋渡しをする」「乗り越える」などの動詞用法も。 古英語brycge 由来の語で原義は「丸太、梁」。 丸木橋(log bridge *log 丸太)が浮かんできますね。 用例を5つ: a stone bridge 石橋 an earthen bridge 土橋 bridge a gap ギャップを埋める bridge between the two islands 2島の間に橋を架ける the bridge of the nose 鼻筋

drug

の語源

おそらくは「乾いたdry商品」が原義とされていますが正確には不明。 医薬品のほか、drugstoreで売られるさまざまな医薬部外品や衛生用品、さらには麻薬の意味でも使われるので要注意。 drug dealerは一般薬剤の販売人ではなく麻薬密売人のこと。 ほかにもdrug use(薬物使用)、drug test(薬物検査)、drug habit(麻薬常用癖)などの表現はみな麻薬がらみです。 もっともdrugstoreのdrugに麻薬の意味はありません。

night

の語源

日没(sunset)から日の出(sunrise)を指しますが、夜が明るくなった現在、夕べから就寝までの活動、例えばevening news(夜のニュース)やevening class(夜学) についてはeveningの出番が多くなりました。 tonight(今夜)やmidnight(真夜中)が暗闇を連想させる時代から見れば隔世の感があります。 fortnight(2週間)はfourteen nightsのこと。 現在はdayを用いて日数を数えますが、かつてはnightを単位として用いていた名残です。

evening

夕べの語源

夕暮れ時から就寝頃までを指して使われるevening— 詩で用いられるeven(夕べ/前夜)に-ingがついたもの。 -ingは「(夜に向かって)近づく」ほどの意味。 morning(朝)の-ingと同じです。 お馴染みのeveはevenの異形で、何か特別な出来事の前夜を指して、例えばChristmas Eve(クリスマスイブ)やNew Year’s Eve(大みそか)、the eve of World War I(第1次世界大戦前夜)やthe eve of the departure(出発前夜)のように用います。

morning

の語源

ドイツ語で「朝」はMorgen— これが古英語(Old English)に受け継がれ、文学作品で見かけるmorn(夜明け)/morrow(翌日)の形に変化しました。 詩などではしばしばmorn/morrow単独で「明日」の意味に。 mornに-ingがついたmorningはeven(前夜/夕方)→evening(夕暮れ)にならって造られた語。 関連語のtomorrow(=to+morrow)は「夜明けへ」から「明日」となったもの。 today, tonightも同様です。 Morningと大文字で書けば暁の女神Auroraのこと。

week

1週の語源

「交替」を意味するラテン語vicis由来の語で、「連続 succession」「回転 turning」「交替までの勤務時間」などの原義説あり。 七日間 (period of seven days)を基本的意味としますがweekday(平日)のように「労働日数」に限った使い方もあります。 weekend(週末)は金曜日の夜から月曜日の朝までを指すのが一般。 vice-president(副大統領)やvice-chairman(副議長)などのvice-(代理/副〜)は「交替」の意味でつながるweekの関連語。

year

1年の語源

ギリシア語のhora (季節)を起源とする語。 「年」と「季節」の同一視は1年を一季と見なすところから来るもの。 「年季」の省略形である日本語の「年」も同様で、かつては四季が一巡りすることを「年季が明ける」と言っていました。 annualはラテン語から借りた形容詞でyearly(年に1度の)に相当する語。 yearly income=annual income(年収)、yearly plant=annual plant(一年生植物)、yearly event=annual event(年中行事)のように使います。

lake

の語源

ラテン語lacus (湖/くぼみ)由来の語。 lagoon(潟湖)は新潟(原義:新しく形成された潟湖)や象潟(きさかた)、八郎潟などの地名に残る「潟(かた)」のことでlakeと同根。 ネッシー(Nessie=Loch Ness Monster)で知られるスコットランドのネス湖(Loch Ness)のlochも同様。 つまりlake, lagoon, lochはlacusを親に持つ三姉妹というわけ。 lagoonはreef(砂州やサンゴ礁)によって外海と隔てられていますがその多くは塩湖(salt lake)。

mountain

の語源

ラテン語mons (山)を起源とする語で、mountは「登る」「搭載する」などの意味。 主な派生語はmountainous(山の多い)とmountaineer(登山家:スポーツとして登山する)。 mountaintop(山頂)、mountain ridge(山の尾根)、mountain range(山並み)、mountain lodge(山小屋)は登山家(mountain climberとも)必須の言葉。 the top of a mountain(山頂)、the side of a mountain(山腹)、the foot of a mountain(山のふもと)のようにofを使って表現すると落ちついた感じになります。

India

インドの語源

元の形はギリシア語由来の古名Sindhuで原義は「インダス川 the Indusの国」。 頭のs音はペルシャ語の影響でhとなり、16世紀初頭hindu(インド人、インドの)の形でポルトガル語に。 ポルトガル語はフランス語同様hが無音化するため、やがてhは綴り字からも消え現在に至りました。 Hindu(ヒンドゥー教徒、インド人)やHinduism(ヒンドゥー教)は今もh付きですね。 語末の-iaはBolivia(ボリビア)やBulgaria(ブルガリア)などにも使われている地名接尾辞。

giant

巨人の語源

ギリシア神話に登場する怪力の巨人族Gigantesを起源とする語。 形容詞gigantic([ʤaɪgǽntɪk] 巨人のような、巨大な)ではギリシア語の綴りgiga-が現れます。 giga-(10億、無数の)はgigabyte(10億バイト)、でお馴染みですね。 旧約聖書に出て来るダビデ(David)に倒された巨人戦士ゴリアテ(Goliath)。 ガリバー旅行記の巨人国。 英国の民話「ジャックと豆の木」(Jack and the Beanstalk)に登場する雲の上の巨人。 あなたの記憶に残るgiantは?

weak

弱いの語源

原義は「強くない not strong」。 「壊れやすい」「虚弱な」「劣った」「飲み物が薄い」などの用法も。 派生語はweaken(弱くする/なる)、weakness(弱さ、弱点、好きでたまらないもの)、weakly(体が弱い、病弱な)、weakling(虚弱者、病身の人、弱虫)。 対義語strong(強い)同様、応用範囲の広い語。 用例を3つ: strong in the arm and weak in the head 腕っ節は強いが頭は弱い a weakly child 病弱な子 I have a weakness for doughnuts. ドーナツに目がない

strong

強いの語源

「力のある」「丈夫な」「健康な」などの訳語も。 古英語strang (強い)由来の語。 派生語はstrength(強さ、体力、知力、強度)。 これに-en(〜にする/なる)を付ければ動詞strengthen(強くする/なる)が出来上がります。 string(ひも、数珠つなぎになったもの、楽器の弦:紐で縛る、つなぎ合わせる)は関連語。 用例を4つ: strong mind 強い心 strong muscles 強い筋肉 strengthen muscles 筋肉を強化する with full strength 全力で

low

低いの語源

対義語であるhighと同じくゲルマン語(Germanic)系。 「卑しい」「下品な」「乏しい」などの訳語も。 lie(横たわる)および lay(横たえる、置く)は同根語。 「横たわる」↔「低い」はわかりやすい連想。 動詞はlower(降ろす、低くする)で比較級と同形。 lownessは位置・身分・程度・価値・数量・音量などが「低いこと」「少ないこと」を意味する名詞。 lowの用例を2つ: low comedian ドタバタ喜劇役者 lowbrow 無教養な(人) *brow まゆ毛

high

高いの語源

ドイツ語hoch(=high)につながるゲルマン語系の語。 名詞・副詞としても用いられます。 「高貴な」「高級な」「主要な」「横柄な」など「高い」に結びつけて広く応用されます。 主な派生語はhighly(非常に、高度に)、height(高さ)、heighten(高くする/なる)。 用例を7つ: high season 最も利用客の多い時期 highway 主要道路 high street 本通り high noon 真昼、絶頂期 high living ぜいたくな生活 high society 上流社会 highbrow 知識人 *brow まゆ毛

well

十分にの語源

不規則変化(well-better-best)。 用法は大別次の3通り。 (副詞・形容詞)「裕福に」「健康に」「上手に」「元気な」「申し分のない」、(名詞)「井戸」「泉」「源泉」、(動詞)「湧き出る」「噴出する」。 派生語はwellness(健康な状態)、unwell(具合が悪い *un-=not)。 will(意志)、wealth(富)など、関連語もなかなかの賑やかさ。 【用例】 a better life よりよい生活 I feel unwell. 気分がすぐれない her best days 彼女の全盛時代 It will work well. うまくいくでしょう

bad

悪いの語源

当初は人について用いられていましたが、今では「邪悪な」「劣った」「粗悪な」「有害な」など「よくない」ものはなんでも引き受ける語に。 worse(比較級)、worst(最上級)と不規則変化。 派生語はbadly(悪く、ひどく)とworsen(悪化させる/する)。 badを用いた諺(ことわざ)を3つ: Bad news travels fast. 悪いうわさはすぐに広まる(cf. 悪事千里を走る) Bad/Good things come in three. 悪いこと[よいこと]は3つ揃ってやって来る(cf. 二度あることは三度ある)

good

よいの語源

原義は「適切な fitting, suitable」。 better(比較級)、best(最上級)と不規則変化。 副詞はwell(上手に、適切に、よく)で対義語はbad(悪い)。 goodwife(主婦)、goodman(主、家長)、goodwill(好意、親切、[商業]のれん、営業権)、goods(商品)などはgoodを軸とする関連語。 goodを用いた諺(ことわざ)を3つ: A good beginning makes a good ending. 始めよければ終わりよし Good fences make good neighbors. よい(=適切な)垣根はよい隣人を作る The goods die young. 善人は若死にする

brown

茶色(の)の語源

dark(暗い)、brunet(褐色の *同根語)、tanned(日に焼けた)はbrownの代表的類義語。 bear(熊)、beaver(ビーバー)は共に「褐色の(動物)」を原義とするbrownの関連語。 Bruin(クマさん、クマ公)は子供向けの童話などに登場する茶色の熊の呼び名。 His face was well browned.は「彼の顔はよく日に焼けていた」の意味— と、これでbrownの世界が少し広がりました。 brownのついた身近な食品を3つ: brown rice 玄米 brown sugar 赤砂糖 brown bread 黒パン

black

黒(い)の語源

古くはink(インク)の意味で使われていた語。 white(白)の対語ということで長らく闇(darkness)や邪悪(evil)に結びつけられて来ました。 現在も多くの用例で暗く悪いイメージが付きまとっています。 用例を7つ: black hole ブラックホール(=抜け出しようのないもの) black lie 悪意のあるうそ black magic 黒魔術/妖術 blackmail 恐喝 原義:黒い贈り物 black mark 経歴上の汚点 black market 闇市場 blackout 停電、一時的記憶喪失 

boat

ボートの語源

「小舟」のイメージが一般ですが、木製だったboatもすっかり変容。 shipとの呼び分けを曖昧にしたまま時が過ぎ、今ではどれがboatでどれがship(船)か分からなくなってしまいました。 例えば、「漁船」。 fishing boatのはずがいつしかfishing shipと呼ぶ人が。 混乱に収まりは付かず今では大小ひっくるめてfishing vessel(*vessel 容器)と呼び名まで巨大化。 木製ボートの時代を偲ぶ用例を3つ: a rowboat 手こぎボート a boathouse 船小屋 boating 船遊び

ship

の語源

「くりぬいた木の幹」を原義とするも正確な語源は不明。 オール(oar)ではなく、帆(sail)やエンジン(engine)で動く大型の船を指す語。 動詞としては「船積みする」「発送・出荷する」、さらには船に限らず列車や飛行機で「人や貨物を輸送する」という意味で使われます。 派生語はshipment(船積み、発送、積荷)とshipper(船荷主、荷送り人)。 用例を3つ: shipbuilding 造船(業) shipman 船員、船長 ship of the desert 砂漠の船(=ラクダ camel)

summer

の語源

summerの原義は「1年」— ここにもspring同様、「季節」と「年」の重なりが見られます。 springが生命の息吹ならsummerは人生の盛りを象徴する言葉。 summer vacation(夏休み)、summer camp(臨海・林間学校)、summery weather(夏らしい天気)などに踊るは盛りを謳歌せんとする若き心。 「真夏」はmidsummerで、Indian summer(小春)とすれば10月頃の夏の戻りを指す言葉。 束の間の夏の名残、その平穏を喜ぶのは盛りを過ぎた熟年の心。

spring

の語源

芽吹きの季節、1年の始まりとして春夏秋冬の先頭を切るspringの原義は「飛び出す」。 そこから「泉」「跳躍」「ばね」などの連想的意味が広がり、やがて「春」が生まれました。 spr-は「勢い」を感じさせる音構成で、spray(噴霧する)、sprinkle(まき散らす)、sprint(全速力で走る)、sprout(発芽する:新芽)など身近な語に多く見られます。 spring tideとすれば新月(new moon)と満月(full moon)の時に起こる大潮のこと。

eye

の語源

「目」に始まったeye — 「視力」「目つき」「監視の目」「観点」「物事の中心」「台風の目」「針の穴」「ジャガイモの芽」と応用範囲は随分広がりました。 eyeball(眼球)、eyelid(まぶた)、eyelash(まつげ)、eyebrow(まゆ毛)は目の周辺部の呼び名。 ocular(目の)は外来形容詞。 ことわざにThe eyes are the window of the soul. (目は心の窓)とあります。 目は確かに心を外にさらけ出す臓器。 何とか鍛えてよくしたいものですね。

Beograd

ベオグラードの語源

セルビア共和国(旧ユーゴスラビア)の首都。 「白いbeo- 町-grad」の意味。 紀元前1世紀にローマ支配下に。 5世紀になってフン族が襲来、町は壊滅。 7世紀に入るとスラブ民族(the Slavs)の入植が始まり町は再建に向かう。 地名もスラブ名のベオグラードに。 戦略的要衝であったことから、その後もさまざまな国の干渉や支配が続きました。 セルビアとして独立したのは足かけ5年にわたるクロアチア紛争(1991-95)を経た2006年のこと。

Volgograd

ヴォルゴグラードの語源

ロシア連邦の都市で旧名はスターリングラード(Stalingrad)。 ロシア語-gradは「城塞都市」の意味でyard(庭 原義:囲われた土地)の関連語。 ヨーロッパ最長の川ボルガ (the Volga )の西岸に位置するVolgogradの意味は文字通り「ボルガの町」。 セルビア共和国の首都ベオグラード(Beograd 原義:白い町)やサンクトペテルブルクの旧名レニングラード(Leningrad 原義:レーニンの町)などは同類の地名。 V. Lenin(1870-1924)はロシア革命の指導者。

yard

の語源

原義は「囲われた土地」。 一般に花や野菜を栽培する場所をgarden(庭 *関連語)とすれば、yardはその部分を除いた庭全体もしくは単なる空き地や資材置き場、作業場のような場所を指して使われます。 orchard(果樹園 *ラテン語hortus庭+yard)やロシア語起源の地名Beograd(ベオグラード)、Volgograd(ヴォルゴグラード)などの-grad(=town)は関連語。 yardを用いた複合語を3つ: backyard 裏庭 churchyard 教会の境内 graveyard 墓地(*grave 墓)

garden

の語源

gardenは耕された(cultivated)庭のことで、耕されていない(uncultivated)庭ならyard— どちらも「囲い地」という意味から始まった関連語です。 「庭」を意味するラテン語hortusとyardを合体させたorchard(果樹園)もgardenの仲間。 仏語好きなら同根のjardin (=garden)を加えて「庭」のquartet(四重奏)としゃれ込みましょう。 gardening(園芸)はすっかり日本語に溶け込みました。 「植木屋」も「庭いじりの好きな人」もgardenerでOK。

simple

単純なの語源

分解すれば「1つsim- 重ね-ple」。 「簡潔な」「質素な」「気取らない」「偽りのない」と概ねよい意味ですが「一介の」「取るに足らない」あたりで風向きが変わり「無学な」「馬鹿な」で急落下。 どの意味で用いるか、要注意。 double(2倍の、二重の)やtriple(3倍の、三重の)は代表的な関連語。 派生語はsimplify(簡単にする)、simplicity(平易、簡素)など。 用例を2つ: a simple way of life 質素な暮らし a simple answer 誠意ある回答

single

たった1つのの語源

singleは原義(only one)に基づく「1つだけの」「1人用の」「単一の」といった用法が中心の語。 対して関連語で原義を共有するsimpleには「単純な」「質素な」「だまされやすい」「無知な」「混じりけのない」などと用法が拡大しています。 singleとの使い分けが必要ですね。 比較例を少々。 single room(1人部屋) vs. simple room(飾り気のない部屋) single life(独身生活) vs. simple life(質素な暮らし) single error(唯一の間違い) vs. simple error(単純ミス)

luck

の語源

特に幸運(good fortune)を意味する語。 もともとは賭け事において使われていた語と考えられています。 類義語fortune(運、幸運)には持続性を感じさせる「富 wealth」の用法が発達しましたが、luckにその意味はありません。 主な派生語はlucky(幸運である)でその反義語はunlucky(不運な)。 用例を6つ: good luck 幸運 bad luck 不運 a lucky accident 思いがけぬ幸運 a lucky guess まぐれ当たり an unlucky number 縁起の悪い数 Unlucky me! ついてないなあ

hat

帽子の語源

原義は「頭を被うもの」でhood(ずきん)は関連語。 縁(brim)と山(crown)がある点でcap(縁なし帽)やberet(ベレー帽)などと区別されます。 日本では明治4(1871)年の散髪脱刀令(=断髪令)以降、徐々に西洋帽子が流行。 驚くことに断髪令の翌年には麦わら帽子(straw hat)の製造が始まっています。 礼装は高いcrownを持つシルクハット(top hat)で略装は頭の丸い山高帽(bowler hat)— 明治から大正にかけての風景です。 bowlerは当時の製造業者の名から。

sun

太陽の語源

天体の中で最も明るいものが太陽。 その明るさ(brightness)からか、しばしば栄光(glory)や武勇(heroism)、青春(youth)や理性(reason)などの象徴とされます。 Sunday(日曜日)、sunrise(日の出)、sunset(日没)、sun dial(日時計)、sunflower(ひまわり)、sunstroke(日射病)など、私たちの周りには太陽がいっぱい。 太陽暦(solar calendar)や太陽エネルギー(solar power)のsolarはラテン語で太陽を意味するsolから造られた外来形容詞。

Mercury

水星の語源

8つある太陽系惑星(planet)のうち最も太陽に近く、最も小さいもの。 公転速度は地球時間で約88日と随分な速度。 これに因んでローマ神話における俊足の伝令神メルクリウス(Merucrius=Mercury)の名が当てられました。 現代科学の力をもってしても近づくことはもちろん、観察すらままならぬ水星に名まで与えた古代人。 運行速度を水の流れに例えて「水星」と呼ぶのは古代中国をもって起源とします。

merchant

商人の語源

ラテン語mercari (商売する)起源のmerch-に-ant(〜する人)が加わった形で、代表的関連語としてはmarket(市場)とmerchandise(=goods 商品)が挙げられます。 これらの語はローマ神話における商業神Mercury(ギリシア神話ではHermes)とも繋がってます。 商業学校の校章に2匹の蛇が絡まった翼の杖の図案を用いるのは、伝令神でもあったMercuryがこの杖を携えて世界を飛び回り活躍したことにあやかったもの。

word

の語源

文法用語の1つverb(動詞)とwordは同根。 根っこにあるのは印欧祖語の語根wer- (話す)から変化したラテン語verbum (語)。 つまり、verbとwordは原義「話す speak」を共有する姉妹なのです。 形容詞wordy(口数/言葉数の多い)とverbal(口頭の、言葉による)を並べれば互いの繋がりは明らか。 発音も似ていますね。 a man of wordsは「言葉の達人」の意味— おしゃべりな人(a wordy man)というわけではありません。

wear

身に付けているの語源

不規則変化動詞(wear-wore-worn)。 ラテン語vestis (衣類 clothing)につながる語でvest(チョッキ)は同根語。 「摩耗させる」「使い古す」「疲労させる」などの意味でも用います。 目的語は衣類に限らず、例えば眼鏡(glasses)やあごひげ(beard)、耳輪(earring)や指輪(ring)など、身に帯びるものは何でもOK。 用例を3つ: I like to wear black. 黒い服を着るのが好きです He wore a rainbow tie. 彼は虹色のネクタイをしていた She was worn-out. 彼女はくたくただった 

Australia

オーストラリアの語源

南半球に巨大大陸の存在を想定しTerra Australis Incognita(未知の南方大陸) と名付けたのはギリシアの地理学者プトレマイオス(Ptolemy c.83-c.168)。 それから1500年、Torres(c.1565-?)、Tasman(1603-59)、Cook(1728-79)らが次々と未知の大陸に挑戦。 1801年、英国のFlinders(1774-1814)がようやく一周航海に成功、ついに巨大大陸の全容が見えてきました。 1828年、大陸はイギリスの支配下におかれ、その名もプトレマイオスゆかりのAustraliaに。

Latin

ラテン語(の)の語源

イタリアの古代国家Latiumが起源。 「ラテン語」の他にも「ラテン系民族(の)」「ラテン音楽(の)」などの意味も。 ラテン語は今でこそ実用語としての機能を失っていますが、西欧中世あたりまで大きな力を持っていたこともあり、末裔である仏語(French)、イタリア語(Italian)、スペイン語(Spanish)、ポルトガル語(Portugese)などはもとより、ゲルマン系の英語にまで多大の影響を及ぼしています。

New York

ニューヨークの語源

最初の呼び名はNew Amsterdam(ニューアムステルダム)。 名付け親は1614年にManhattanに入植したオランダ人たち。 その50年後の1664年、町を征服したイギリス人によって当時の英国王に献呈する形でNew Yorkと改名されました。 今は州名を兼ねていますね。 州の俗称はEmpire State(帝国州)でEmpire State Buildingはそれを象徴する建物。 New York City(ニューヨーク市)をThe Big Appleの愛称(nickname)で呼び始めたのは1920年代頃から。

coal

石炭の語源

原義は「燃えている木切れ glowing piece of wood」。 oil(石油)、natural gas(天然ガス)と並ぶ化石燃料(fossil fuel)の代表選手。 炭田(coal field)に炭鉱(coal mine)に採炭現場(coalface)。 炭塵(coal dust)まみれで働く作業員は坑夫(coal miner)でコークス(coke)は石炭を蒸し焼きにして作る燃料。 どれも石炭に依存していた時代の日常語です。 石炭は約3億6000〜3億年前の地層に多く産出。 もってこの時期を石炭紀(the Coal Age)と呼びます。

safe

安全なの語源

ラテン語salvus (健康な、完全な)由来の語で、solid(堅固な)、salute(挨拶する=相手の健康を願う)は「健全」で手を取り合う関連語。 safeには「金庫」の意味の名詞用法も。 動詞save(救う、蓄える)とつながっていますね。 「安全(性)」「安全対策」などを意味するsafetyは日本語としても使われるようになりました。 用例を4つ:Safety First. 安全第一(標語) a safety razor 安全カミソリ a safety net 安全網 a safety zone 安全地帯

restaurant

レストランの語源

restaurantはフランス生まれ。 18世紀の半ばのことで、疲れた労働者をrestoreするための場所として始まったとのこと。 restoreはrebuild(再建する)、renew(元どおりに戻す)といった意味ですからrestaurantはまさにぴったりの呼び名。 restoreもrestaurantもその元のstoreも大元をたどれば全てstandに、つまり再び「立ち上がらせる」という意味にたどり着きます。 明治維新をMeiji Restorationと表現するのも納得できますね。

pack

群れの語源

flock, herd, school, swarmなど群れを表す語は多数ありますが、それぞれ使う相手を選ぶ必要があります。 packは「包み」を意味する語ですから、束になって行動する比較的少数の動物、例えば狼(wolf)や野生の犬(wild dog)、ハイエナ(hyena)などに使われます。 そのほか、a pack of cards/lies/cigarettes(トランプ1組・うそ八百・タバコ1箱)など、「束」になるものであれば何でもOK。 package(小包)、packet(束)は関連語。pack animalとすれば「荷役動物」。

athlete

運動選手の語源

ギリシア語起源で原義は「athlon(賞)を争う人」。 古代ギリシア・ローマ時代には公開試合の出場者(contestant)を指す言葉でした。 athletic(活発で丈夫な、運動選手の)をathleticsとすれば「運動競技」の意味。 また、biathlon(二種競技)のbi-(2)をtri-(3)、penta-(5)、deca-(10)に入れ替えればそれぞれ「三種競技」「五種競技」「十種競技」となります。 athlete’s footは「水虫」のこと。 間違っても靴屋の宣伝文句にしてはいけません。

pedal

ペダルの語源

ラテン語pedalis (足)由来の語。 「足踏みレバー」「踏み板」などの訳語も。 接尾辞-alは本来形容詞語尾で、[píːdl]と発音すれば「足の」の意味。 pedalは-al形容詞がそのまま名詞として使われるようになった例です。 動詞用法(ペダルを踏む)もあります。 centipede(ムカデ * centi- 100)、millipede(ヤスデ * milli- 1,000)、pedicure(ペディキュア=足の爪や指の手入れ)、pedestrian(歩行者)などはped-(足)を用いた日常語。

meaning

意味の語源

動詞mean(意味する、〜のつもりで言う)の名詞形。 「意味する」→「意味すること」→「意味」となったもので、build(建てる)→building(建物)と同じく「行為の結果生じたもの」を指す-ing用法。 主な派生語はmeaningful(意味のある、重要な)とmeaningless(無意味な、取るに足らない)。 mind(心)はmeanの関連語。 言葉は心の表れということでしょうか。 What do you mean? は使い方次第で喧嘩になりかねないきわどい表現。

hippopotamus

カバの語源

ギリシア語起源。 「hippo-(馬 horse)+-potamus(川 river)」でthe horse of the riverの意味。 漢字の「河馬」も英語でriver horseと呼ぶのもみな原義に沿った翻訳。 hippopotamusは長すぎるのか、しばしばhippoで間に合わせます。 今は「サーカス」や「馬場」になっているhippodromeも時代を古代ギリシア・ローマに借りれば馬の走り回る円形競技場。 人名Philip(原義:馬を-ip愛するphil-)も国名フィリッピン(the Philippines)もhippoにつながる名。

billionaire

億万長者の語源

billion(10億)に接尾辞-aire(〜を有する人)が付いた形。 millionaire(百万長者)にならって造られた語です。 1970年代頃まではもっぱらmillionaireの時代で、billionaireがどこにいるのか気にする人はほとんどいなかったように思います。 それが今ではmillionaireでは間に合わなくなり、登場するのはbillionaireばかりとなりました。 次はbillionaireが退場して、兆万長者(trillionaire)が当たり前という時代になるのでしょうか。いやはや。

croissant

クロワッサンの語源

crescent(三日月 * croissantは姉妹語)に似せて作られたパン。 時はオスマン帝国による第二次ウィーン包囲の1683年。 2ヶ月に渡る激戦を制し勝利したオーストリア人(Austrians)はオスマン国旗にある三日月を模したパンを焼いて戦勝祝い。 クロワッサンの誕生です。 当時のトルコ人(Turks)はヨーロッパ最大の恐怖。 仏語にはfort comme un Turc (トルコ人のように強い)という定型表現が残されています。

ambulance

救急車の語源

ambulanceはamble(ぶらぶら歩く)の名詞形で、救急車の生まれ故郷は戦場。 この2つが紡ぐイメージは? そう、負傷兵を捜して戦場を駆け回る救護兵の姿ですね。 これがambulanceの原型で、救護側が駆け回ることからフランス語でhôpital ambulant(歩く病院)と呼ばれていました。 その後、負傷者を載せた荷車(wagon)を馬に引かせる方法(horse ambulance)が考案され、やがて馬がエンジンに、そして現在にというわけです。

magician

マジシャンの語源

魔術師の古い呼び名magiから生まれた語で、「magic(魔法、手品)に精通する人」という意味。 超自然現象に結びつけられていた時代のmagicianは「魔法使い」、今の呼び名は「手品師/奇術師」ですね。 日本語のマジシャンはもっぱら後者。 なお、魔法使いはwizard(男)、witch(女)と男女で呼び分けがあります。 参考:The Wizard of Oz 米映画「オズの魔法使い」(1939)  witch-hunt (ヨーロッパ中世の)魔女狩り

diary

日記の語源

ラテン語diarium (1日の割当量)を起源とする語。 di-は英語ではdayに、フランス語ではjourに変化。 di-系のdial(文字盤)、フランス語系のjourney (旅 原義:1日がかりの旅)やjournal(日記、日誌)、スペイン語の挨拶buenos dias (= good day)のdiasはみな同根語。 接尾辞-ary(入れ物)と組み合わされたdiaryの原義は「1日の記録の集まった所」。 ところで、日本人は日記好きで知られる国民だとか。知っていました?

weather

気象の語源

暑さ(heat)寒さ(cold)風の向き(direction of wind)など様々な点から判断した大気の状態(condition of the atmosphere)のこと。 一般的には「天気」「天候」「空模様」などの言葉が当てられます。 気象を左右するwind(風)は同根。 wither(しおれる/衰える)は動詞weather(風雨に当てる/風化する)の関連語。 weatherの用例を5つ: weather report 天気概況 weather chart/map 天気図 weather satellite 気象衛星 weather station 測候所 weathering 風化作用

cape

の語源

ラテン語caput (頭)を起源とする語。 cape(頭巾/ケープ)を脱いでheadland(岬 原義:土地の先端部)と表現してもOK。 cap(帽子)、captain(頭目)、chef(料理長)、chief(主な)、capital(首都/資本/大文字)、cattle(牛/家畜)、chapel(礼拝堂)、cabbage(キャベツ)、chapter(章/区切り)と、capeの仲間は変装してあちこちに。 世界に数ある岬の中であなたの「頭」をよぎる名は? 私の場合はthe Cape of Good Hope(喜望峰)。

hair

の語源

髪はもちろん、胸毛(chest hair)や陰毛(pubic hair)などの体毛一般を指す語。 1本(a hair)、2本(two hairs)と数える場合を除き、通常はhairで特定部の毛全体の意味。 haircut(散髪) hairbrush(ヘアブラシ) hairdresser(美容師) hair drier(ヘアドライヤー) hairline(毛の生え際)と、私たちの周りは毛だらけ。 hairpiece(部分的な入れ毛)やwig(かつら)はbald(はげた)部分を隠す常套手段。 hairy(毛深い)にはa hairy exam (難しい試験)、a hairy adventure (危険な冒険)のような使い方もあります。

tornado

竜巻の語源

竜が天に昇るさまに例えて恐れる竜巻は風がからむ最も破壊的な天災。 ラテン語tornare (回る)由来の語で、turn(〜の方に向ける/回転する)を始め、return(戻る)、tour(周遊旅行)、detour(迂回する)など関連語はみな回転の名手。 その中でtornadoの回転威力は最大級。 巨大なものでは最大風速は秒速100mを優に超えるとされています。 出くわせばU-turn(方向転換)して避難するよりほかありません。

dog

の語源

語源は不明。 古英語ではhound(=ドイツ語 Hund)が犬一般を指す語でしたが後にdogがその役目を引き受け、houndはfoxhound(狐狩り用猟犬)やgreyhound(足の速い猟犬)といった複合語の形で主に「猟犬」を指して使われるようになりました。 愛玩犬として人気が高いdachshund(ダックスフント)ももともとはアナグマ(ドイツ語:Dachs)狩り用の猟犬です。 canine(犬の)はラテン語から英語に入った外来形容詞。

ghost

幽霊(ゆうれい)の語源

原義は「恐怖 terror」とされるが正確には不明。 ドイツ語Geist(霊魂 spirit、幽霊 ghost)につながる語。 幽霊のほか、幻影などぼんやりしたもの、実体のないものを指すときに使われます。 ghost story(幽霊話)、ghost company(実体のない会社)、ghost town(廃墟と化した町)、ghost writer(代作者)— いずれも実の姿の見えない幽霊のような(ghostly)存在ですね。 Holy Ghostはキリスト教三位一体説における「聖霊」を指す言葉。

land

陸地の語源

動詞land(上陸する)に現れているように「海(sea)に対する陸地」を原義とする語。 空(sky)に対する地面を言う場合はgroundで。 「陸地」に始まった意味は「地面 earth’s surface」「国土 country」「領域 realm」「農地 cultivated land」「田舎 country」と大きく広がりました。 landmark(陸標)、landslide(地すべり)、mainland(本土)、inland(奥地)、wonderland(おとぎの国)、 Ireland(アイルランド)、Thailand(タイ)とlandの活躍の場は広々。 lawn(芝地)は同根語

galaxy

銀河の語源

ギリシア語galakt- (乳 milk)を起源とする語。 「銀河(系)」「小宇宙」「天の川」などと訳されています。 地球(the earth)が属する太陽系(the solar system)は天の川銀河(Milky Way Galaxy)のほんの一部分。 宇宙(the universe)に存在する銀河の数は兆の単位とか。 galaxyはまさに想像を絶する世界であり、どこか自分の存在を意識させる言葉でもあります。 遠い将来、天の川銀河とアンドロメダ銀河(Andromeda Galaxy)は衝突するとか。

fruit

の語源

フルーツと聞くと桃(peach)や梨(pear)のような果肉の多い実を思い浮かべますが、植物学(botany)上はナッツ(nuts)やマメ(peas)、小麦や米などの穀類(grains)やヒマワリ(sunflower)、カボチャ(pumpkin)などの野菜の実もすべてfruitに分類されます。 食べられる(edible)ものが多く、動物の生命維持に欠かせない存在。a fruitful treeは「よく実のなる木」、fruitless effortなら「実らぬ努力」。 a fruity voiceは「甘ったるい声」。

time

の語源

「時」は人為の及ばぬもの— とは言え、何もせぬでは暮らしは不便。 言語(language)を獲得した人類(homo sapiens)は太陽や月の助けを借り、10万年の歳月をかけて「時」の世界を編み上げてきました。 day(1日)やafternoon(午後)などの見慣れた語にも先人の知恵が散りばめられています。 timeの派生語は少なく、代表はtimely(時を得た、適時の)。 tide(潮の干満)や文法用語のtense(時制)はtimeの関連語。

designer

デザイナーの語源

designerはdesign(設計/立案する:設計図)から作られた名詞でdesignの原義は「下に(de-)印をつける」。 よく見るとsign(しるし:署名する)が潜んでいますね。 designerは広く「設計者」「立案者」を指す語で、いわゆる「デザイナー」はその用法の1つ。 designerを頭に付けてdesigner watch/jeansとすれば「ブランド物の時計/ジーンズ」の意味。 本物かどうかsignature(署名)の確認を怠りなく。

Greenland

グリーンランドの語源

発見者は命名者でもあるノルウェー(Norway)生まれのヴァイキング(Viking)「赤髭のエリック Erik the Red」。 殺人罪で故国を追放されていた982年、探検の途上に発見し、緑の少ない氷の島を少しでも魅力的にと選んだ名。 1721年デンマーク領となり、1979年以降は自治領として半独立した世界最大の島(island)。 なお、島と大陸(continent)の間に明確な区別はなく、世界最小の大陸Australiaより小さいものは全て島。

farmer

農場経営者の語源

「農夫」「農民」などの訳語もありますが、たいていは「農場(farm)を所有あるいは経営する人」を指して使われます。 動詞farmは「耕す」「栽培する」といった意味ですから、chicken farmer, fruit farmer, pig farmer, oyster farmerはそれぞれ「養鶏業者」「果実栽培業者」「養豚業者」「カキの養殖業者」でOK。 landed farmer(自作農 *landed 土地を持つ)、tenant farmer(小作農 *tenant 賃借人)の組み立ても簡単ですね。

barber

床屋の語源

barberの原義は「あごひげ(barb)を剃る人」— 日本語の「床屋」からは見えない意味。 barb(とげ、剛毛)は「あごひげ」の意味を失いましたが、元を正せばbeard(あごひげ)と同根。 barberが男子理髪店なのもうなずけますね。 hairdresserはbarberの意味でも用いられますが、どちらかと言えば女性相手の美容師を指すようです。 有刺鉄線↔barbed wireの関係もどこか荒っぽくて男性的なような。 * barbed とげを持った

tablet

タブレットの語源

錠剤、銘板、便箋などの意味を持つtablet— 近頃はコンピュータの世界でも活躍していますね。 tabletはtableに-et(小さな)がくっついた形。 table(テーブル)の原義は「平たい板」ですから、tabletは一般に小さな板状のもの(例:a tablet of chocolate 板チョコ)ということになります。 でも、なぜ錠剤?理由は簡単。 錠剤とは内服薬を一定の型にはめて作ったもの。 もうおわかりですね。tabletとは型板の呼び名だったいうわけ。

bullet

弾丸の語源

bulletの原義は、小さな(-et)球(ball)。 知っているよ、と言われそうですね。 では、ballet(バレエ)はどうでしょう。 balletもbullet同様ballに-etが付いた形ですが、こちらのballは舞踏会、balletの文字通りの意味は「小さな舞踏会」です。 「小さな」を意味する接尾辞-etも要注意です。 cabin(小屋)→cabinet(戸棚)、kitchen→kitchenet(簡易台所)、table(卓)→tablet(タブレット)など、いろいろ見つかりそうですね。

training

線状降水帯の語源

えっ、何で? と思われるかも知れませんが、実は「列車 train」も「訓練する train」も「線状降水帯 training」も一蓮托生。 trainの原義は「引っぱって行く」で、そこから「列を成して進むもの」を表す用法が生まれました。 機関車(engine)が車両(cars)を引っぱって行くのが列車(train)なら、右向け右と従わせるが訓練(training)。 列を成して行進する積乱雲をtrainingと呼ぶようになったのもうなずけますね。

英語大百科の単語ランク

ランクを選択して単語を見つけよう

「英語大百科」では、「ヨーロッパ言語共通参照枠」(通称CEFR)の6段階区分に準じて作成した基準表に従ってC2~A1の記号で表しています。

英語大百科の監修者Navigators