Plants & Animals(動植物)
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葉の語源
植物の葉はたいていleafで表しますが、針葉樹についてはa pine needle(松葉)のようにneedle(針)を使ってとげとげしさを表現。 また、イネ科の植物(grass)の葉のように幅が広く縦に長い葉はblade(原義:葉、刃)で。 派生語はleafy(葉の多い、葉の茂った)。 leafageは一枚一枚の葉ではなく、例えば木全体の葉をまとめて言う場合に用いる形。 複数形leavesの用例: tea leaves 茶葉 dead leaves 枯葉 fallen leaves 落葉
草の語源
草(特に薬用植物)を指す語で、herbal tea(=herb tea)とすれば薬草茶。 でもこの表現 、どこか妙ですね。 herbal teaにtea(茶葉)は入っている? 緑茶や紅茶は紛れもなくお茶、でも麦茶(barley tea)や生姜茶(ginger tea)は? 茶葉のないものを茶と呼ぶのはmisnomer(誤称)との指摘もありますが、薬草茶を茶(tea)なしで表現するのは至難の業。 辞書も至る所に姿を見せる「茶のない茶」に気を遣ったのか、「tea=茶に似た飲み物」の用法を添えています。
ぶどう(葡萄)の語源
古フランス語graper ((ブドウを)摘む)由来で、原義は「フック(でつかむ)」。 grapnel(引っ掛け道具、四つ爪錨)やcramp(けいれん、締めつけ金具)が関連語というから驚きです。 派生語はgrapy(ぶどう状の、ブドウの味がする)。 grapefruit(グレープフルーツ)は大きな実がブドウのように一カ所にかたまって実ることからの命名。 【用例】a bunch of grapes 一房のブドウ table grapes 食用のブドウ Wine comes from grapes. ワインは葡萄から作られる
エンドウ豆の語源
エンドウは小麦(wheat)や大麦(barley)と並ぶ世界で最も古い農作物の1つ。 古英語pease 由来。 このpeaseの-seが複数語尾と勘違いされて単数形pea(複数形:peas)の誕生に。 遺伝学の祖メンデル(G. Mendel, 1822-84)が注目した植物として知られていますね。 スナップエンドウで通っているキヌサヤエンドウ(snap pea)はさやごと食べてOK。 【用例】 pea family マメ科 *bean familyとも pea soup 豆のスープ green peas グリーンピース hull peas 豆のさやをむく
豆の語源
マメ科植物の種(seed)全般を指す言葉。古英語bean 由来で、原義は「ソラマメ」。 多くbeansと複数形で用いられます。 大抵の種類はbeanで呼ばれますが、エンドウ(pea)やひよこ豆(chickpea)はpeaで呼ばれます。 coffee beans(コーヒー豆)やcocoa beans(カカオ豆)はわかりやすい呼び名。 broad beans(ソラマメ)とkidney beans(インゲン豆)はそれぞれbroad(幅広い)、kidney(腎臓)と豆の形によるもの。 では、soy beans(大豆)のsoyは? そう、soyは醤油のこと。
竹の語源
日本語「たけ」については、丈(たけ)が高いことから生じた呼び名という説がありますが真偽の程は不明。 英語bambooの方は、マレー語bambu (語源不明)からの借用語(loan word)。 オックスフォードの英語辞典は、「giant woody grass 木質化した巨大なgrass」と定義しています。 イネ科(the grass family)に属するgrassの1種と聞かされると、竹の見方が変わりそうですね。 【用例】 a bamboo shoot たけのこ bamboo leaves 竹の葉 *単数形はleaf
プランクトンの語源
日本語での呼び名は浮遊生物(drifting organic life)。 ギリシア語(Greek)を基とする呼び名で原義は「さまよっている wandering」— と、ここでplanet(惑星)を連想した人は見事なセンス(sense)の持ち主。 planktonは水の流れ(current)に逆らって進む力を持たないため水中に漂うしかない微小な生き物。 水中プランクトンに対して、風に流されて空中を浮遊するvirus(ウイルス)などの微生物は空中浮遊生物(aeroplankton)と呼ばれています。
ウサギ(兎)の語源
原義は「子ウサギ」。 専門用語を別にすれば、ウサギを表す英語はrabbitとhare(野ウサギ)の2つ。 ペットとして飼育されるのはrabbitの方。 うっかり庭で放し飼いにすると穴だらけにされることも。 1859年、不用意に持ち込まれたわずか24匹のウサギが莫大な数にふくれ上がり、侵略外来種としてオーストラリアを悩まし続けているのは有名な話。 『種の起源』(C. Darwin, The Origines of Species)の出版は奇しくも同じ1859年。
群れの語源
flock, herd, school, swarmなど群れを表す語は多数ありますが、それぞれ使う相手を選ぶ必要があります。 packは「包み」を意味する語ですから、束になって行動する比較的少数の動物、例えば狼(wolf)や野生の犬(wild dog)、ハイエ ナ(hyena)などに使われます。 そのほか、a pack of cards/lies/cigarettes(トランプ1組・うそ八百・タバコ1箱)など、「束」になるものであれば何でもOK。 package(小包)、packet(束)は関連語。pack animalとすれば「荷役動物」。
カバの語源
ギリシア語起源。 「hippo-(馬 horse)+-potamus(川 river)」でthe horse of the riverの意味。 漢字の「河馬」も英語でriver horseと呼ぶのもみな原義に沿った翻訳。 hippopotamusは長すぎるのか、しばしばhippoで間に合わせます。 今は「サーカス」や「馬場」になっているhippodromeも時代を古代ギリシア・ローマに借りれば馬の走り回る円形競技場。 人名Philip(原義:馬を-ip愛するphil-)も国名フィリッピン(the Philippines)もhippoにつながる名。
恐竜の語源
ダイノソー=恐竜と心得ている人は意外に多いようです。 なら、ついでにdino-(恐ろしい)と-saur(トカゲ、竜)に分解してポケットに入れてしまいましょう。 恐竜は鳥類と非鳥類に大別されますが、視点を変えて草食性(herbivorous)か肉食性(carnivorous)かで区別することもできます。 肉食性の代表がtyrannosaur(暴君竜)なら、草食性の代表は歩くと地震が起こるほど巨大なseismosaur(地震竜)といったところでしょうか。
犬の語源
語源は不明。 古英語ではhound(=ドイツ語 Hund)が犬一般を指す語でした が後にdogがその役目を引き受け、houndはfoxhound(狐狩り用猟犬)やgreyhound(足の速い猟犬)といった複合語の形で主に「猟犬」を指して使われるようになりました。 愛玩犬として人気が高いdachshund(ダックスフント)ももともとはアナグマ(ドイツ語:Dachs)狩り用の猟犬です。 canine(犬の)はラテン語から英語に入った外来形容詞。
実の語源
フルーツと聞くと桃(peach)や梨(pear)のような果肉の多い実を思い浮かべますが、植物学(botany)上はナッツ(nuts)やマメ(peas)、小麦や米などの穀類(grains)やヒマワリ(sunflower)、カボチャ(pumpkin)などの野菜の実もすべてfruitに分類されます。 食べられる(edible)ものが多く、動物の生命維持に欠かせない存在。a fruitful treeは「よく実のなる木」、fruitless effortなら「実らぬ努力」。 a fruity voiceは「甘ったるい声」。
蝶の語源
蝶とバター(butter)の関係は?— 「バター状のものを排泄する」とか「バターを盗む」「牛乳泥棒」といった伝承はありますが結局のところ真偽は不明。 黄色い蝶の羽根とbutterがつながっただけの単純な理由では、とつい思いたくなります。 もう1つ質問。cabbage whiteは何蝶? ヒント:幼虫は大のキャベツ好きでその名もcabbageworm— もうおわかりですね。答はモンシロチョウ。幼虫の日本語名は青虫。
花の語源
flowerはもとの綴りはflourです。 そう、「穀粉」とくに「小麦粉」を指して使われるあのflourです。 粉と花を区別するためにuをweに綴り変えたもので、原義(=最良部分)も発音も同じです。 flora(植物相)、floral(花の)、florescent(花開いた)、florist(花屋)、flourish(栄える)、Florence(フィレンツェ 原義:花盛りの)、Florida(フロリダ 原義:花)— 改めて見れば、「花」の関連語はほとんどwなしですね。
針葉樹の語源
coniferは「coneを運ぶ(-fer=bear)もの」という意味。 coneは毬果(きゅうか)、つまり「松かさ(pine cone)」のような円錐状の実のこと。 pine(松)、cedar(ヒマラヤ杉)、fir(樅もみ)などはconifer一族。 cone自体はice-cream cone(アイスクリームコーン)やtraffic cone(工事中などに利用される標識コーン)などでお馴染みですね。 -fer(運ぶ)は人や物を運ぶferry(渡し船)となって大活躍。 利用者が払うfare(運賃)も-ferの変化形。
プテラノドンの語源
翼竜(=空飛ぶ恐竜 pterosaur)の中では知名度抜群。 pter-は「翼 wing」、-anodonは「歯 -odon」が「無い an-」という意味。 日本語では翼指竜ですが、中国語では無歯翼竜と原語に沿った訳語になっています。 空飛ぶ怪獣ラドンはこの恐竜の名を借りたものです。 プテラノドンの仲間は大きいもので翼開長8m前後とされていますから、映画のラドンほどの迫力はなかったかも知れませんね。
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広島大学教育学部大学院修士課程修了。もと広島修道大学教授。主な著作:「言語政策としての英語教育」(渓水社)、「英語教育はなぜ間違うのか」(筑摩書房)、「日本の英語教育」(岩波書店)、「外来語の社会学」(春風社)、「英語力とは何か」(大修館書店)、「小学生からの英語絵辞典」(研究社)、「英単語QUEST 2000」(学研プラス)
英語能力テスト開発研究所(IQELT)代表。京都外国語大学専攻科修了。中学校英語教師、学習塾経営、日本英語検定協会顧問、大学非常勤講師、東京書籍顧問、IELTS公式テストセンター顧問を歴任。英語に関する各種研究会の企画運営を通して英語教育界に広く知己を得る。米国、イギリス、フィンランド、シンガポール、中国、韓国などでの学会や研究会への参加を重ねる。
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