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Body & Disease体と病気
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体と病気
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allergy

アレルギーの語源

allo-(他の)とergon(活動)を組み合わせたギリシア語由来の語。 特定のアレルギー起因物質(allergen アレルゲン)に過剰に反応する敏感症のこと。 喘息(asthma)や花粉症(pollen allergy)はよく知られるアレルギー疾患(allergic disease)。 allo-はalter(作りかえる)やalibi(アリバイ 原義:別な場所に)、alias(別名)、alien(異邦人)などと形を変えて応用されます。 また、energy(活力、エネルギー 原義:活動中in work)の中にはergonが潜んでいます。

drug

の語源

おそらくは「乾いたdry商品」が原義とされていますが正確には不明。 医薬品のほか、drugstoreで売られるさまざまな医薬部外品や衛生用品、さらには麻薬の意味でも使われるので要注意。 drug dealerは一般薬剤の販売人ではなく麻薬密売人のこと。 ほかにもdrug use(薬物使用)、drug test(薬物検査)、drug habit(麻薬常用癖)などの表現はみな麻薬がらみです。 もっともdrugstoreのdrugに麻薬の意味はありません。

stress

ストレスの語源

抑圧(pressure)や不安(anxiety)などの心理的・生体的なものから単語の強勢(word stress アクセント)、物理的負荷に対する応力など幅広く応用されます。 関連語はstrict(厳密な)、district(地区、選挙区)、strait(海峡 原義:狭い)、restrict(制限する)、strain(捻挫)など緊張や制限を連想させるところに共通点があります。 いずれにしても身体へのstressには要注意。 慢性的ストレス(chronic stress)は慢性疾患(chronic disease)を誘発するそうです。

cancer

癌(がん)の語源

悪性腫瘍(malignant tumor)の1種。 語源はラテン語cancer (蟹かに)。 がん細胞周囲の血管が広げたカニの脚を連想させることから「癌」の意味に転用されたもの。 喫煙(smoking)、肥満(obesity)、栄養不足(poor diet)、飲酒(drinking)、運動不足(lack of exercise)など癌の原因はさまざま。 tumorは「腫れ」を意味する語でbrain tumor(脳腫瘍)、benign tumor(良性腫瘍)のように応用します。 cancerをCancerと綴れば「かに座」の意味に。

sick

病気のの語源

「気分が悪い」「吐きそうな」の意味でも用いられます。 suck(吸う)同根説(=悪魔に吸い込まれると病気になる)がありますが真偽のほどは不明。 名詞はsickness(病気、吐き気)で動詞はsicken(病気になる、うんざりさせる)。 sicknessは「病的な状態」のこと。 disease(病名のある病気)とは区別して用いる必要があります。 「気分/体調がすぐれない」とぼんやり伝えるにはsickよりindisposed(原義:気乗りがしない)がお勧め。

burn

熱傷の語源

通称は火傷(やけど)。 熱(heat)、低温(cold)、日焼け(sunburn)、化学物質(chemicals)、電気(electricity)、摩擦(friction)などによって生じるinjury to skin(皮膚への傷害)のこと。 傷害が真皮(true skin)まで及ぶ重度の熱傷はdeep burnと呼ばれます。 日焼けは最も軽い熱傷に分類されますが度重なると皮膚癌(skin cancer)を誘発すると言われています。 burn(熱傷)ではなくtan(日焼け)と組み合わせてsuntanとすれば「健康的な日焼け」のこと。

mouth

の語源

胃、腹部などと訳されるstomach— 元来は「入り口(mouth)」を指す語で、かつてはgullet(食道)やthroat(のど)の意味で使われていました。 関連語のstomatitis(口内炎)や歯科医(dentist)の使うstomatoscope(=mouth mirror口内鏡)にはその面影が見て取れます。 なお、gastric juice(胃液)、gastric acid(胃酸)、gastric cancer(=stomach cancer 胃癌)、gastritis(胃炎)、gastropod(腹足類)など専門性の高い表現ではギリシア語由来のgastr-が多く使われます。

nose

の語源

一般に人・動物の嗅覚器官(organs of smell)を指して使われる語。 動物によってはmuzzle(犬や馬など)やsnout(豚やイノシシ、バクなど)と使い分けられます。 ゾウの鼻はtrunk(木の幹)で。 形容詞はnosy(せんさく好きな)とnasal(鼻の)の2つ。 nosy person/neighbors(せんさく好きな人・お節介な隣人たち)、nasal bone/voice(鼻の骨・鼻声)のように使います。 呼吸(breathing)と匂いをかぐ(smelling)働きをする小鼻はnostrilで。

eye

の語源

「目」に始まったeye — 「視力」「目つき」「監視の目」「観点」「物事の中心」「台風の目」「針の穴」「ジャガイモの芽」と応用範囲は随分広がりました。 eyeball(眼球)、eyelid(まぶた)、eyelash(まつげ)、eyebrow(まゆ毛)は目の周辺部の呼び名。 ocular(目の)は外来形容詞。 ことわざにThe eyes are the window of the soul. (目は心の窓)とあります。 目は確かに心を外にさらけ出す臓器。 何とか鍛えてよくしたいものですね。

tongue

の語源

ラテン語lingua(舌)からlanguage(言語)ができたように、舌は発声器官(organs of speech)を代表する臓器。 ここは用例を楽しむことにしましょう。 mother tongue(=native language) 母語 a clean tongue 上品な言葉遣い a sharp tongue 辛らつな言葉 a slip of tongue 言い誤り She has a busy tongue. 彼女はよくしゃべる He speaks with a double tongue. 彼は二枚舌を使う Hold your tongue! 静かにしろ Guard your tongue. 口を慎みなさい

fever

の語源

病気による異常な体熱(body temperature)や熱病を指して用いられる語で、原義は燃える(burn)、形容詞はfeverish(熱のある/熱っぽい)です。 fever(高熱)、low fever(微熱)のようにfeverの対象はあくまで発熱状態。 平熱と言いたいときは単に「温度」「体温」を意味するtemperatureを用いてnormal temperatureと表現します。 gamble fever(ギャンブル熱)やfootball fever(サッカー熱)などの病的な熱狂はもちろんtemperatureではなくfeverで。

obesity

(病的な)肥満の語源

元となる形容詞obese(太り過ぎの)の原義は「度を超えて食べる」。 食べ過ぎ→肥満→生活習慣病(lifestyle disease)— 原因はやはり食べ過ぎ? gluttony(暴食)は、早くも5世紀の頃、七つの大罪(the seven deadly sins)の1つとしてカトリック教の戒めに。 ちなみに残り6つはpride (ごうまん)、greed(強欲)、envy(ねたみ)、lust(色欲)、 wrath(怒り)、sloth(怠惰)。 すべての罪の根源と見なされたうぬぼれ(pride)は常に先頭に置かれる羽目に。

face

の語源

原義は「形 form」「姿 appearance」「顔」。 一大ファミリーを形成するラテン語facere (=make 作る)につながる語で、factory(工場 原義:作る場所)やfact(事実 原義:なされたこと)、fit(ぴったりの 原義:適切になされた)などはみな関連語。 確かにfaceは内の心が外に表れたもの。 とは言え、作り顔を得意とする人はこの世にごまんと。 相手のfacial expression(顔の表情)に惑わされないようご用心。

disease

病気の語源

身体精神の不健全状態や社会の病弊などに使われる言葉。 diseaseはease(安楽な状態)の頭にdis-(=not)が付いた形で、「安楽(ease, easiness)が失われた状態」のこと。 diseaseと同構造のdisorder(混乱、不調 原義:秩序を失った)も「病気」を指す言葉。 stomach disease(胃病)、stomach disorder(胃の不調)と使い分けることができます。 acute disease, chronic diseaseとすればそれぞれ「急性疾患」「慢性疾患」。 * acute 一時的に激しい chronic 長期に渡る

hair

の語源

髪はもちろん、胸毛(chest hair)や陰毛(pubic hair)などの体毛一般を指す語。 1本(a hair)、2本(two hairs)と数える場合を除き、通常はhairで特定部の毛全体の意味。 haircut(散髪) hairbrush(ヘアブラシ) hairdresser(美容師) hair drier(ヘアドライヤー) hairline(毛の生え際)と、私たちの周りは毛だらけ。 hairpiece(部分的な入れ毛)やwig(かつら)はbald(はげた)部分を隠す常套手段。 hairy(毛深い)にはa hairy exam (難しい試験)、a hairy adventure (危険な冒険)のような使い方もあります。

head

頭部の語源

headは、首(neck)から上全体を指すという点で、日本語の「頭」とはやや異なります。 behead(打ち首にする 原義:headを取り去る)はその微妙な違いをよく示しています。 headはまた、headland(岬)、headline(新聞などの見出し)、head office(本社)、headquarters(司令部)、riverhead(川の水源)、headword(見出し語)など、物事の先端部分を指しても広く応用されます。 「額」「後頭部」はそれぞれ、forehead(* fore- 前部の)、the back of the headで。

stomach

の語源

胃、腹部などと訳されるstomach— 元来は「入り口(mouth)」を指す語で、かつてはgullet(食道)やthroat(のど)の意味で使われていました。 関連語のstomatitis(口内炎)や歯科医(dentist)の使うstomatoscope(=mouth mirror口内鏡)にはその面影が見て取れます。 なお、gastric juice(胃液)、gastric acid(胃酸)、gastric cancer(=stomach cancer 胃癌)、gastritis(胃炎)、gastropod(腹足類)など専門性の高い表現ではギリシア語由来のgastr-が多く使われます。

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山田雄一郎|英語大百科監修者
ナビ1号山田 雄一郎

広島大学教育学部大学院修士課程修了。もと広島修道大学教授。主な著作:「言語政策としての英語教育」(渓水社)、「英語教育はなぜ間違うのか」(筑摩書房)、「日本の英語教育」(岩波書店)、「外来語の社会学」(春風社)、「英語力とは何か」(大修館書店)、「小学生からの英語絵辞典」(研究社)、「英単語QUEST 2000」(学研プラス)

佐伯一行|英語大百科監修者
ナビ2号佐伯 一行

英語能力テスト開発研究所(IQELT)代表。京都外国語大学専攻科修了。中学校英語教師、学習塾経営、日本英語検定協会顧問、大学非常勤講師、東京書籍顧問、IELTS公式テストセンター顧問を歴任。英語に関する各種研究会の企画運営を通して英語教育界に広く知己を得る。米国、イギリス、フィンランド、シンガポール、中国、韓国などでの学会や研究会への参加を重ねる。