Food & Drink(飲食物)
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ジュースの語源
野菜(vegetable)や果実(fruit)の汁、肉(meat)などの出し汁(broth)を指す語で、動物の体液や樹液などにも広く応用されます。 juiceは健康によい(healthy)と思われがちですが、特に市販のものでは、想像以上に糖分(sugar)が多いとされます。 摂取過多は糖尿病(diabetes)のみならず、肥満(obesity)や虫歯(tooth decay)、便秘(constipation)などの病気を誘発する危険がいっぱい。 juicy(果汁たっぷりで美味しい)と喜んでばかりは居られないかも…。
ハムの語源
「すねの肉」を原義とする語で、今は「ひざ裏のくぼ み」あるいは食べ物のハムを指して使われます。 pork(豚肉)のももの部分を用いた加工食品で紀元前5-6世紀にはすでに存在していたという記録があります。 なお、baconは豚の背や横腹の肉を使ったもの。 そのまま食べられる加工肉(cold meats)は便利な食品ですが、一方で健康への悪影響も指摘されています。 食べ過ぎにはくれぐれもご用心。 ham stringは「ひざの腱」のこと。
卵の語源
卵といえば鳥。 ラテン語avis (鳥)は中英語(Middle English)で「卵」を意味するeyと同根であることから、昔の人も同じ連想を抱いていたことがわかります。 その卵、殻はeggshell、黄味はyolkで白身はwhite of eggと言います。 fried egg(目玉焼き)、scrambled egg(炒り卵)、boiled egg(ゆで卵)は誰もが知る鶏卵料理。 なお、鳥類や爬虫類(reptile)の卵は殻(shell)で守られていますが、両生類(amphibian)と魚類の卵には殻がありません。
水の語源
純粋な水(H2O)はtasteless(無味)でodorless(無臭)かつcolorless(無色)。 日本語には「水」「湯」と両者を区別する語がありますが、英語はwaterに形容詞を添えてboiling water(熱湯)、tepid water(ぬるま湯)、cold water(冷水)と表現。 freshwater(真水)、sea water(海水)、brackish water(汽水=内湾や河口部に見られる半塩水)もどうぞ。 wet(ぬれた)、otter(カワウソ)、whisky(ウイスキー 原義:生命の水)、vodka(ウォッカ)はみなwaterから生まれたもの。
ビールの語源
ラテン語bibere (飲む)由来の語で原義は「飲み物」。 アルコール飲料(alcoholic drinks)としては世界で最も古いものの1つ。 ウイスキー(whisky)と同じく麦芽(malt)を用いて作られます。 イギリス人に愛されるaleもbeerの仲間。 beverage(水以外の全ての飲料)およびimbibe(酒などを飲む)は関連語。 日本初のビール醸造所(brewery)の誕生は1869(明治2)年、場所は横浜の天沼(あまぬま)。 派生語はbeery(ビールの、ビール好きな、ビール臭い)。
茶の語源
中国語の「茶 te」から世界に広まった語。 世界中の茶は英語のteaやフランス語のthéのような「テ」型か、インドのchaiや日本語の茶のような「チャ」型のどちらかに集約されます。 英語圏でteaといえば紅茶のことですが、緑茶(green tea)や烏龍茶(oolong)と区別したいときはblack teaで。 afternoon teaはイギリス流「午後の紅茶」のことですね。 日本流「茶会(茶の湯)」はtea ceremonyと表現します。 茶園はtea gardenで 。
ビスケットの語源
biscuitは古期フランス語由来の語で原義は「2度bis- 焼かれた-cuit」。 もとは軍隊用・航海用の保存食として作られた堅焼きパンのことですが、現在はscone(スコーン)の類もビスケットと呼ばれます。 -cuit(調理された)の起源はラテン語coquere (調理する)で、cook(調理する:コック)、cuisine(料理、調理法 原義:台所)、kitchen(台所)は同根語。 biscuitはイギリス英語で、アメリカではcookieと言います。
クロワッサンの語源
crescent(三日月 * croissantは姉妹語)に似せて作られたパン。 時はオスマン帝国による第二次ウィーン包囲の1683年。 2ヶ月に渡る激戦を制し勝利したオーストリア人(Austrians)はオスマン国旗にある三日月を模したパンを焼いて戦勝祝い。 クロワッサンの誕生です。 当時のトルコ人(Turks)はヨーロッパ最大の恐怖。 仏語にはfort comme un Turc (トルコ人のように強い)という定型表現が残されています。
ドレッシングの語源
dressingとdress(衣服)のつながりを感じ取っていた人は言語習得能力が高い人です。 「着飾る」のがdressで「料理の味を調えるもの」がdressing— そう、dressingは「まっすぐにする」「きちんと整える」というdressの原義に沿った語なのです。 ほかにもaddress, rule, right, direct, correct, rigidなど、dressの仲間には 事欠きません。 互いにどう関係するのか、自ら探査し、自身の英語知識を整理整頓するのもよい学習法。
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広島大学教育学部大学院修士課程修了。もと広島修道大学教授。主な著作:「言語政策としての英語教育」(渓水社)、「英語教育はなぜ間違うのか」(筑摩書房)、「日本の英語教育」(岩波書店)、「外来語の社会学」(春風社)、「英語力とは何か」(大修館書店)、「小学生からの英語絵辞典」(研究社)、「英単語QUEST 2000」(学研プラス)
英語能力テスト開発研究所(IQELT)代表。京都外国語大学専攻科修了。中学校英語教師、学習塾経営、日本英語検定協会顧問、大学非常勤講師、東京書籍顧問、IELTS公式テストセンター顧問を歴任。英語に関する各種研究会の企画運営を通して英語教育界に広く知己を得る。米国、イギリス、フィンランド、シンガポール、中国、韓国などでの学会や研究会への参加を重ねる。
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